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BIG WAVE

2016/08/06 00:00

 窓から差し込む強い日差しに、僕はゆっくりと目を開けた。

 天井には大きなフライファンが回っている。
床にはDry Ginのボトルが転がっていた。

 BGMが低く静かな音で流れている。
部屋のラジオはKSSKにチューニングしてあった。

 そうだ…。
ここはHawaiiだった。

僕は思い出したようにつぶやく。
そして、まだ少しアルコールの抜けていない頭を左右に振った。

 ここはHawaiiのSouth Shore
カラカウア・アベニュー沿いにあるコンドミニアムに滞在して、3日目の朝だった。

 夕べは久々に再会したローカルハワイアンの友人たちと飲み過ぎたようだ。

僕はアルコールを抜く為、温めのシャワーを浴びようと思い立ち上がった。

 ラナイから真っ青なビーチが見えた。
今日はかなりいい波がきているようだ。

 ここはカラカウア・アベニューを1本挟んで、すぐ下にビーチが見えるコンドミニアムだ。

 ローカルの間で「クィーンズ」や「パブリックス」と呼ばれている、サーフポイントがすぐ近くの場所である。

 僕がラナイから身を乗り出すと、下には昨晩一緒に飲んだロブとジェニーが
ボードを抱えて僕に向かって笑って手を振っていた。

 彼らはさっそく、このハイコンディションなタイドを狙っているようだった。

「すぐいくよ!」
英語で僕がそういうと彼らはうなずいた。

僕はシャワールームへ駆け足で向かった…。

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