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辻が花

2012/10/24 22:10



室町後期から桃山時代に生まれ

戦国時代の終末とともに

消え去ったといわれる幻の染め「辻が花」。

名だたる戦国武将や女人や若衆の身を飾った。


絞り染めを元に、描絵や擦箔を取り入れたものであるが

江戸時代に入り途絶えてしまったため

「幻の染め」といわれている。


若い頃 その神秘性に惹かれ

少しばかり調べてみたことがあった。


近年 ある染色作家によって

「○○辻が花」と謳われ 現代に蘇ったとされた。

が それは あくまで 

限りなく 辻が花に近い技法であり

作家のオリジナル作品であると思う。


それほど 先人たちの染色技術は高度で秘法であったのだろう・・・


動乱の戦国時代を鮮やかに彩って

その幕切れとほぼ時を同じくして 姿を消した幻の花。



辻が花を ふと 想い出したのは

先日 千本桜公園にひっそりと咲いている

十月桜を観たせいかもしれない。


季節はずれの薔薇

季節外れの桜

長く激しかった夏が過ぎて 急に吹き始めた晩秋の風。





















いままで 日本に住んで

あたりまえのように

季節の移り変わりを感じ

旬を喜び

自然を味わってきたけれど


こんな場所 地球上で言えば きっと 稀なんだろう。


宇宙の中だと もっと 稀なんだろう。


私たちのあたりまえは

他では ちっとも あたりまえじゃない。


旬であることや

旬でないことの以前に

今 生きてるこのときだけは

確かに 旬なのだろう。


だれひとり

旬じゃない人も生きものもいない。


鮮やかな今がある。



その中で 出会えた。

幻ではなく

確かに。


大切な旬の 瞬の 時間だね。 




















































いざ・・・

と 歯切れ良くは行かないが

せめて

る・る・と

るり るり と


生きめやも・・・ 


かな?

















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