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いのちの水

2012/11/25 14:35



真夜中に 眼を覚ます。 


半分眠ったままの身を起こし

枕元に置いた ペットボトルの水を 一口、二口。

天井には常夜灯の 

オレンジのあかり ひとつ。

ぼんやりした掛け時計の文字盤に眼を凝らし

再び眼を閉じる。

横たわる。


常温の

優しい水が

喉元を過ぎ

ゆっくりと 体の中に 染み渡って行く。


再び

夜の静けさの中に 耳を澄ます。


どこかで

さやさやと

樹々がそよぐ音がする。



森が夜の歌を 歌っているみたいだ。


岩の上に

雫が ぽつん 

ぽつん

と 木琴の音を奏でている。



微かに 聴こえるせせらぎの音。


さやや さやや・・・

さらら さらら・・・



岩肌の隙間から

こぼれ出る 清水が

小さな泉を作り

しぶきのまわりに 散った木の葉を遊ばせる。


流れ出す幾つかの支流は

再び 地面に吸い込まれ

地中深く 深く もぐり

誰も知ることの無い

地下水脈になり

いのちに 染み渡り 

いのちを 生かし

見送り


また もどる。


いのちの水のありがたさ。

生きることのありがたさ。

生きることの ありづらさ。



いのちを 生かす為に 生きることを捨てず 
そこに生きる人たちが居る。

いのちの手助けになる為に
いのちの水を守る為に 旅立った人がいる。


北の地に

2度目の冬・・・。





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ささやかな

ささやかな 日々の手助けしかできませんが


少しでも多くのあかりと

少しでも多くの暖かさをと、祈ってやみません。

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2012.11.25 Y.M





















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