ー雲とショコラー不思議なもので
3週間も熱の変動に付き合っているうち
体がそれに慣れてきたのか
雨後の晴れ間のせいか
きょうは かなり気分がいい。
熱で死にはしないでしょ、
と 居直って 薬を飲まないことにした。
先日
夜 なんとなくつけたテレビで 「ショコラ」
を 上映していたので
なんとなく 途中まで観ていた。
いかにも仏女優といった
ジュリエット・ビノシュの居る淡い光線の中で
人間ドラマが展開する前半と
ジプシーやアメリカ先住民の血が入っているような
ジョニー・デップ演じるボート・ピープルが
登場する後半。
ふたつの異質なものが
出会ってもたらされる混沌。
ビノシュがかき混ぜるショコラの濃厚な渦と
デップの奏でるドブロギターの響きが
相対的で 印象に残った。
その日 たまたま
外出先で食べた料理の上に 格子網のショコラが乗っかっていて
指でつまんだら
すぐに 溶け出した。
平熱の高い人には なじみの感覚なのだろうけど・・・
温度管理されたショコラのある部屋 と
氷の粒でできている雲の羽。
人って 矛盾のかたまりだね。