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染め色木の葉

2012/12/09 09:45




ゆっくりと暮れて往く

この冬だ。


小春日のように 穏やかな一日に

ひらり 

ひらり

舞い踊る木の葉の

鮮やかなのは


暖から寒へ

急変した一夜があったからだということを


小春日は 隠している。



何かが生まれるときは いつもそう。

言葉が 生まれでるときも

きっと そう。


緑一色が

なぜ こんなにも 様々な色に

染め分けられるのか。


花ならば

その理由は判るけれど

ただ 落ちていくだけの 木の葉にさえ。



染め色木の葉は 言の葉のよう。

離れて 舞って 日に映えて

折り重なって 地に眠る。


羽の木の葉は 歌のよう。

風に高く舞い上がり 

遠く 遠くへ 運ばれる。




きのう 生まれなかった 

たくさんの言の葉は

大きな幹の柔らかい部分から

心部に戻り


いつかの春に

新しい木の葉になって

芽吹きだすのだろう。


いつか

染め色木の葉になるために。









 





 















いつの間にか 人は 詩を詠わなくなる。・・・それは とても寂しいことだね。


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