BLOG

 

あるものがたり ーまかふしぎ星 2ー

2012/01/06 11:45



季節は過ぎて
ある 冬の夜。

私は夢を見た。

どこかの小高い場所に 私はいて
空を見上げると
大きな銀色の星が 光っていた。

それは あの デ・メロン星だった。
なぜか そう思った。

星はこちらに向かって
ぐんぐん近づいてきて
目の前で止まった。

私は おずおずと星の表面に触れてみた。
結晶のような ガラスのような手触り。
でも
どこかで 感じた事のある冷たさ。

そのとき
星の声なき声が こころに伝わってきた。


ー私は 季節を旅する星。
 もともとは 南の空で生まれたんだけれどね。
 今 北の極地の上で輝いているんだ・・・



そのあと
目が覚めたら 窓の外には 暁の空。


半日位
あの 懐かしい感触について考えていて
腑に落ちた。


何の事は無い。

あの星の組成は
私自身の星の組成にひどく似ていたからだと。
けれど 巡る季節の軌道は
ちょうど 向かい合わせ。

凍える事のないように
ささやかな火を届けたいと思ったけれど
それは かなわなかった。


いつか
星自身が 南の暖かい空に帰って
緑の光を取り戻すように・・・


私は 祈る事にした。






ーものがたりの終わりにー

夏枯れの季節に あなたが 私の味方でいてくださったように
私もまた あなたの味方でいたいと思います。
凍えそうな冬の季節の中で生きるあなたに
何かが 暖かなともしびを灯してくれることを 祈りながら
今は やはり 
この言葉しか 思いつきません。


 GOOD LUCK !
 











この情報をシェア

↓↓ 2012年1月の記事 ↓↓

ARCHIVE

TAGS