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「ギターの話」

2021/01/17 13:00

 たぶん、ギターシンセのコントローラーになっている ”Gibson SG special 60’s Tribute”以外の純粋なエレキギターでは今後もしばらくはこの写真の4本が常にスタンバイするギターとなり、金銭苦で売却となってしまう日まではぼくの人生において最終的にメインでい続けるでしょう。

 生涯最後の自分のラインナップがコレだと思うと、もっと高額なギターもたくさん所持していたのにFender・Gibsonともにビギナーズモデルを最終的に選ぶという・・・(笑)

 今日は「ディスカヴァー自分」として、最終的に残したギターたちの共通点や傾向について考えてみることにしました。

 最初に総体の結果から言ってしまうと、やはり、今演奏に使っているということが一番大きな意義を持つものが「現在のお気に入り」な”Gibson SG Junior”と”Fender Player Telecaster”です。
 逆に普遍的な今後も一生変わらない、音楽性も関係なく、今の演奏スタイルとも直接リンクしているわけではない自分自身の好みそのものが「特注ギター」となっています。
 こうも言えます。「特注ギターは自分の好みにあわせて自分らしいギターとして作ってもらったもの。現在のお気に入りは偶然自分の出したい音が出るギターに出会ったもの。」
 それから、究極の好みの問題として、「実は一番好きなギターは”Fender Telecaster”であり、どのギターにもTelecasterのイメージを追加している。」というところがあります。

 では、各ギターの共通点や特徴について、見ていってみましょう。

 まず、指板が全て塗装されたメイプル指板のものが無い点は、単純に現在の音楽性に合わせたものなので、そこにあまり意味は無いのですが(たまたま2010年以降の作曲作品ではGibson系ギターでプレイしていたため、メイプルの塗装指板のパリッとした音では立ち上がりが速すぎてイメージが合わない。)、逆に普通のローズウッド指板も小型特注ギターの”Guitarlab elf”しかなく、他はパーフェローだったり、SG Juniorについては焼いたメイプルの指板となっています。
 要するに、逆にローズウッドは苦手で、メイプルまたはエボニー同等の硬い材の指板の方が好きという傾向です。
 音色として今欲しいのはローズウッドタイプの音だけれども、もっと音の立ち上がりが速いものを欲している私です。

 ネック材は”Gibson SG Junior”がマホガニーですが、他は全てトラ目の少ない硬いメイプルで薄いUシェイプが多くなっています。
 フレットはオールドギターのような細くてRの強いものではなく、比較的モダンな1970年代に多かったミディアムジャンボくらいのものが多くなっています。

 これらネック周りを見てみると、ネック勝ちのギターで音色がネックの硬さに起因するギターがほとんど(SG Juniorはネックじゃなくて指板が鳴っているという話もありますが・・・)。

 そして、どのギターもリアは高出力でオープン、フロントはカバードで低出力のピックアップとなっています。
 リアがオープンで、フロントよりリアが高出力なことを好むのは、明らかにFender Telecasterを一番に好んでいるという証でもあるかもしれません。

 Telecasterの使い良さを加味させたい・・・というところは他のギターにはっきり出ており、Gibson系で一番自分が好む音を構築できたGibson SG Juniorではフロントピックアップを追加しましたが、古いTelecasterのものを移植したものです。
 このことで、フロント単体の音のみでなく、ミックストーンについても通常のGibsonギターでは出ない(Fenderでも出ない)使える音が出るシンプルだけどオールラウンドなロックギターになりました。
 ピックアップの追加や、焼きメイプル指板に加えて、このSG juniorについては極端なまでの軽さ(2.8kgくらい)も、老化していく身にとっては理想的です。
 最終的にGibsonギターの中でSGを選んだ理由は、軽さ、ボディの抱えやすさ、ボディの薄さ、ハイポジションの弾きやすさでした。
 通常のSGではなくJuniorを選んだ理由は、もともと個体のリアの音が破壊的にパワフルな魅力があった事と、通常のチューンオーマチックブリッジとテルピースの組み合わせよりもJuniorの簡素なバーブリッヂのダイレクトな音の方が気に入ったからでした。
 ちなみにSGのボディの形状は、縦横の大きさや、抱える部分の広さ等は、レスポールの後継モデルでありながらレスポールとは全く違ってFender Telecasterと同じサイズで、それを薄くしてダブルカッタウェイにしたような形状だったのが持ちやすいと感じたところです。

 特注ギターのVanzandt BronsonはFender Duo Sonicのコピーですが、配線はTelecasterと同じに変更してボディ材もFenderが採用するポプラやアルダーではなくアッシュの2ピースとし、Duo Sonicのコピーと言うよりも、ミディアムスケールのTelecasterに近いもの・・・になっています。これがぼくにとって理想的なギターの内容で、高品位なギターでありながらシンプルでミディアムスケールのTelecasterのボディを薄く作ったものをイメージしました。

 ミニギター”Guitarlab elf”については、野外で座って超小音量で弾く(フリーマーケットでのCD販売実演用ギター)として作ったため、小さな音でも強い音が欲しいためミニハンバッカーを搭載し、ミニギターとして考えると信じられないくらい素晴らしい音色のギターになりました。
 形状から立って弾くことがしにくく、座って弾くのに向いているため、2000年以降はフリーマーケットでのCD実演販売はやめてしまったので対外的には使っていないように思われますが、実は、録音物でハムバッキングピックアップの音で録音しているものについてはこのギターの使用がダントツに多くなっています。
 色々と録音器材を出して狭い部屋の中であわててギターを弾くシチュエーションでは、このように小さくて高音質なギターは便利です。
 不思議とボディの厚さやボディサイドの形状などが特注のギター2本が似ていて、なんとなく姉妹のようです。

 Fenderでは底辺モデルとなっているメキシコ製”Player Telecaster”は、本当に素晴らしい出会いだったと思います。
 メキシコ製廉価版モデルの質は素晴らしく良くなっていると感じましたし、少年・少女を購入者のターゲットとしているためネックは薄くて持ちやすく、材質の向上なのか塗装技術によるものなのかはわかりませんが、基本的な音色は2000年くらいのアメリカンスタンダードに近く感じます。
 また、当時のアメリカンスタンダードよりもリアは高出力でフロントは出力を控えめにしているように感じ、これがまた自分には合っていました。
 また、ロングスケールのギターなのに弦のテンションがややゆるめなのもぼくにとっては良い感じです。
 ルックスも、前のスタンダードシリーズの時よりもPlayerシリーズは1960年代風と1970年代風が混じってカッコ良くなったように感じます。

 最後にルックスというか、カラーの好みについて。
 特注ギターを見ての通り、ぼくはくすんだ色のメタリック塗装で、ヘッドがボディ同色に塗られているのが一番の好みです。
 たぶん、もう1台特注品を作っていたとしたら、間違いなくツヤの消えたブリティシュレーシンググリーンメタリックだろうなぁと思います(笑)。
 Gibson・Fenderについてはたまたま会ったものなので、色の好み等は関係ありませんが、黒や白は洋服にあわせやすくて無難な色なのではないかなと思います。
 基本的に「美しい木目」とかよりも「軽くて硬い材」の方が好みなので、トラ目が出ていない地味なギターの方が好きです。

 そして、安価な廉価版ギターをメインにしている点からも想像されやすいかと思いますが、ぼくはギターについて宝物感覚な貴重品という考えや扱いはしておらず、あくまでも演奏して人前でパフォーマンスするための消耗品的な道具として考えています。

 だから、オリジナルがどうであれ、価値が…価格が…と言われたとしても、内容を改変して今の自分の欲求に合わせる改造等を行うことに躊躇なく追求しました。

例:

1ボタン Gibson SG Junior
 フロントピックアップ追加
 トグルスイッチ追加
 ペグをGroverに変更
 ボリュームポッドAカーブ変更

2ボタン Vanzandt Bronson
 ボディ材アッシュに変更
 トーン無し2ボリュームに変更
 配線はTelecaster同様に変更
 マッチングヘッド塗装
 リアピックアップをオープンへ

3ボタン Fender Player Telecaster
 ボリューム等ポッドを逆回転に
 (右利きと同じ回転に変更)

4ボタン Guitarlab elf
 当初のリアピックアップの音が強すぎたので、1973年レスポールデラックスに装着されていたものに付け替え、さらにオープンにした。

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