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G&L USA Savannah Collection ASAT Deluxe II

2016/08/29 00:00



Body: Okume(back)/Korina(top) Semi-Hollow
Neck: Quartersawn Hard Maple (Modern C Shape)
Scale: 25 1/2",Radius: 12",Fret: 22(Medium Jumbo)
Fingerbord: Pau Ferro, Nut: Bone (1 5/8")
Bridge: TonePros T3BT locking bridge
Tailpiece: T1Z locking tailpiece
Tuners: Spearzel Standard Type
Pickup: Seymour Duncan '59 (SH-1)&JB (TB-4)
Controls: 3-position pickup selector, volume, tone
     改変後 3-position pickup selector, 2volume
Finish: Old School Tobacco Sunburst

 G&L USA カスタムクリエーション製の厳選木材で作られたセミホロウのASAT Deluxe(テレキャスターデラックス後継の改変版)です。

 2012年の夏から秋頃、今のユニット"Beware of Moving Wax doll"発案の際にあんなに欲しかったのに手に入れられなかった"Fender Telecaster Deluxe"と同様にテレキャスターボディにハムバッキングピックアップのモデル・・・。

 2ハンバッカー仕様のFender Telecaster Deluxeは当時、フェンダーメキシコ工場で安価に量販されていましたが、左利き用の製造予定は無いと当時はFenderの代理店だった山野楽器に回答されたので、どうしてもハムバッキングのギターを使いたかったぼくは長年使ってきたFenderギターに別れを告げたのでした。

 あれからレスポールやファイヤーバード等のいろいろなギターを試し、心筋梗塞を患ってからは身体が思いどおりにならなくて軽いSGをメインに使って来ました。

 しかし、ここに来て、レオフェンダーの居ないフェンダーからではなく、レオフェンダーが亡くなる最後まで在籍したG&Lから、たった2年間だけG&L USA カスタムクリエーションが受注していた完全受注生産のみのモデル"G&L USA Savannah Collection"というアフリカの高品質木材を用いたシリーズが生産され、そのうちのレオフェンダーからすればテレキャスターデラックスの後継ともいえる"ASAT Deluxe"というギターを基とした改変モデルの"ASAT Deluxe II"というモデルの左利き用が注文により谷口楽器の店頭に出ていました。

 探し求めていたテレキャスターデラックスにほぼ近いモデルである事だけで心ときめいたのに、加えて希少木材や好みの選定木材の素晴らしさ、Fホール無しのホロウボディ(軽量)、好みのネック形状、ストップテルピースやチューンOマチックブリッヂなどのGibson的な仕様により、ぼくにとっては「FenderとGibsonの良いところを併せ持ったテレキャスター型のセミアコ(セミホロウ)」と、さらに魅力を感じてしまいました。

 お金が本当に無く、Gibson SG Standard 2013、フジゲンのストラト、その他数本のギターも売却しなければ買うことができないので購入にはかなり躊躇しました。

 けれども、いつまでも娘とバンド活動がずっと続けていけるわけでもなく、いつかは近い将来「ただ一人ぼっちのエレキギターのお爺さん」になっちゃうわけです。
 その時にはもう貧乏な老人とロックしてくれる仲間もなく、環境音楽みたいなインストを一人ぼっちでやるかもしれないなぁ~なんて思ったりします。
 ライブはお客様も集まらずやっても無駄なので、まず自分だけならばYOUTUBEで配信するだけの活動になってしまうと思われる近い将来のぼく・・・。

 そんな風になってしまっても、そういう状況でも使いたいギターって何だろう・・・という気持ちと、今のユニットを始める際に使ってみたいと思っていたギター・・・、その二つが混じった魅力をこのギターは持っていたのです。

 すなわち、歳とったら使いたいギターはやはりGibson ES-335のようなセミアコタイプのギターだと思っていました。とりあえず何でもできるし、落ち着いた音だから。。。この"G&L USA Savannah Collection ASAT Deluxe II"はFホールはありませんが、完全に中空ボディで、トップ(コリーナ)とバック(オクメ)は別木材のセミホロウですし、ブリッヂやテールピースの構造がGibson系なので、かなりセミアコ的な音です。

 また、当初探していたテレキャスターデラックスにも近いギターですし、ホロウボディのため軽量で使用しているSGと重量は大差ありません。今使っているSGのようにハイポジションが弾きやすいわけではありませんが、22フレットまであるし、現在プレイしている楽曲に支障は(3点を除いて)ありません。

 支障のある3点についてですが、それはボリュームのカーブが気に入らないこと、リアとフロントに個別ボリュームが無くて1ボリューム1トーンとなっていること、ロングスケールなのでテンションがきついことです。
 このうち2点については、購入前に事前に"KEY渋谷店 田辺さん"に配線の変更等で2ボリューム化と、ボリュームポッドの回転を逆回転(右用と同じ)にしてもらう作業をお願いし、完全に解決済みです。

 残る1点の「テンションきつくて疲れる」は、1弦のチョーキングは半音しかしない(笑)とかで対応したいと思います(笑)

 あぁ、そういえばぼくはもともと弦を切るのが嫌なので、1音チョーキングは2~3弦でして、1弦は半音チョーキングに留めることが多いのでした(笑)。

 そんなわけで、なかなか理想的なギターになりました。

 本当に不思議な音のギターです。ムービーでは、マルチエフェクター経由でZTamp Lunchbox Juniorでかなり小さな音で弾いているため、わかりづらいかもしれませんが、フェンダーのようでギブソンのセミアコのようで、同じ音のギターは無いかもしれません。

 初動の最初の音質としては音の芯の部分はテレキャスターらしいフェンダー的なツンとした響きがありますが、テレキャスターとレスポールの中間くらい太い音でアタックのバチッとした感じはGibson的です。

 リアに装着されているダンカンのJBピックアップは、ハムバッキングらしくボヤける音ではなく、これでもかとばかりにクッキリしたパワーのある音です。
 逆にフロントに装着されたダンカンTB-59はPAFタイプなので、良くも悪くも普通のハンバッカーの音。
 そういったレイアウトになっているので、リア=ド歪みまで、フロント=クランチ程度までといった使い方が合いそうなギターとなっており、いわゆる「オールラウンドタイプ」なギターと言えるかと思います。

 最終的な残響感のモワッとした柔らかさはセミアコらしい音です。
 さらには、強烈にサスティーンがあります。
 前述のとおり、テンションがきつくて弾きやすくはないのですが、極上材質のネックの感じも良く、弾く楽しみ感があるため、きついテンションをちょっと忘れさせてくれます(笑)

 そんなわけで、ぼく的にこのギターは「老後の生活に向けたES-335代わりに使う半箱ギター」という位置づけです。

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