先日のブログで、組曲以外に3月4日のライブで演奏する曲のエピソードを書きますとお約束いたしました。
組曲の6曲以外の演奏曲は、「ピーターズシャドウ」「心のイントロダクション」「Waiting for you」「レクイエム」の4曲なのですが、その中から今日は「レクイエム」についてお話しようと思います。
この曲「レクイエム」については、最近のライブでウケが良いのでホームページにフルサイズで聴けるようアップしております。いつでもお聴きいただけますし、無料でダウンロードできます。
1989年に作った曲で、ちゃんと就職する前に臨時で雇われていた勤務先の労働組合の方が「反戦歌をつくれませんか?」と言われていたので作ったのですが、反戦歌というよりもゴスペルに近いものになってしまったためボツにされたものです(笑)
共産党系の反戦集会で演奏したりする考えだったようで、当時はバンドもほぼ解散に近い状態で、ひとりでセコセコと録音するくらいしか音楽をやる方法がなかったので、ライブはとても無理でした。
なんていったかわすれましたが、女性3人のパンクバンドが現地で反戦歌を演奏し、それを機にデビューしてましたね。
現在のアレンジに至るまで、かなり違うアレンジで演奏していました。
当時、1987~1988年のバンド時代はアメリカ西海岸風の軽いロックバンドを目指していましたが、そういった外国のコピーに日本語の歌詞を載せた音楽から脱皮し、もっと音楽を自分の内面みたいなところから発したいと思っていた頃でした。
この曲のAメロのコード進行の最初の部分はビートルズの「While My Guitar Gently Weeps」からパクり、メロディーイメージは「I me mine」を意識しました。
さらにサビはビートルズの弟バンドと言われたバッドフィンガーの「Without you」のイメージで・・・。
そんな具合なので、かなりビートルズイメージ(特にジョージハリスン)の曲になるかと思いきや・・・、歌詞はタイガースの「廃墟の鳩」にかけて作ってみたからなのか、まるで違う雰囲気のものとなりました。
そして「反戦歌」といわれているのに「真実の愛が欲しいだけ・・・」というゴスペルっぽい内容で盛り上がる曲になりました。
最初のアレンジの1989年の頃は、単純にフォークギターのジャラ弾きに普通の演奏が乗ってくる感じでしたが、もっとヨーロッパっぽいというか、機械的というか、冷たい歯車みたいな雰囲気のする出だしにしようと考えたのが今のアレンジです。
3月4日のライブでは、さらにいつもとちょっとだけ違うアレンジを試してみます。このアレンジについても3月4日のみの試験的なものになる予定です。
曲のキーが低いのですが、これには一番最初のアレンジの際の理由がありました。
キーボードを弾けないぼくがキーボードも弾いて録音したため、わかりやすいAmからCへの転調しかできなかったという理由です(笑)。
その後、ギターも解放弦を多用するアレンジにしたため、完全に移調不可能となりました。
一時期は、いくらなんでも美妃が歌う際にはキーが低すぎると考えてカポタストを使って1音上げていた時期もありましたが、美妃もオトナの声になってきてキーが下がって来たため、今は最初のキーで演奏しています。
この曲を演奏するとき、ぼくは大概、ぼーっとこんな事を思っています。
平和って、きっと愛する心が寄り添いあってお互いの為にと気持ちを送りあってつくられるものなんだろうなぁ~・・・とか、愛ってきっと人間が持っているものではなくて、空中にプカプカ浮いていてそれが人の心に影響を与えているものなんじゃないだろうか・・・とか、人は死んでも意識という存在が宇宙に放出されてひとつのエネルギーみたいなものとして存在し続ける・・・とかいう物理の記事を見たけど、それっていわゆる魂ってものなんじゃないの、魂は新たに生まれる泥人形に入り込んでまた人になる・・・とか、それに続いて、ぼくの魂はいったい何度生まれ変わって生きてきているのかな・・・等々。
お聴きいただいている方にも、いろいろな想像が生まれるような演奏がしたいなぁと思います。
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