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テレキャスター改変

2021/05/31 17:00

最初にムービーです。

https://www.instagram.com/tv/CPf_4hkphDj/?utm_medium=copy_link


 最終的に黒い”Fender Player Telecaster”が重過ぎてライブで抱えていられない・・・という結論になりました。

 また、せっかく、ピックアップが断線して使えなくなった37年前のPACO製テレキャスターのネックのフレットを打ち替えして35年前のESP製テレキャスターのボディーに組み合わせてみたギターですが、どうも1弦が弦落ち寸前になってしまうし、音も思ったような音ではなくてイマイチ締まりが悪い音になってしまい、かなりテンションもきつめになって弾きにくくなってしまったので、こちらも使用中断しています。

 けれど、ESPのボディーはベース村上の最近買ったプレシジョンベースとほぼ同じ色なので、これまで楽器カラーを合わせて来たぼくたちとしては、なんとか使用したいという気持ちがあります。

 試しに黒い”Fender Player Telecaster”のネックをESP製ボディーに組み合わせたところ、やはり1弦が弦落ち寸前になりダメでしたが、ブリッジプレートをPlayer Telecasterのものにしたところ、弦落ちせずに使えそうでした。

 そこで、黒い”Fender Player Telecaster”のビックアップからアッセンブリー含めて全てをESP製ボディーに移設することにしました。

 しかし、簡単には行かず、フロントピックアップの形状が全く違ったため、ピックアップの穴をドリルで深く削らないといけなかったりしたため、かなり苦労して(苦労したのはぼくじゃなくて作業したベース村上ですが・・・)、なんとか出来上がりました。

 音詰まりやビビりが発生する箇所は若干あるものの、とりあえず使用に耐えうる音になりましたし、弾き心地もそう悪くないです。
 そして、1番のネックだった重さですが、700gくらいでしょうか…、かなり軽くなりました。
 これならライブで持てそうです。

 ESPのボディーには古いダンカンのビンテージピックアップが装着されていたのですが、これはモロに古い60年くらい前のフェンダーのピックアップを35年前にコピーして作られたものなので、ちゃんとリアピックアップの下には真鍮の厚い板があり、フロントピックアップには下までカバーがされています。

 しかし、今の新しいメキシコ製フェンダーのピックアップは驚き…、リアピックアップに真鍮の板が貼ってない…、フロントピックアップのカバーは上の方にちょっとしかない…、ピックアップの台座はいつもの紙のような樹脂製ではなくて普通のプラスチック…。
 さらには、リアは真鍮がないけれど形状は同じですが、ノイズ対策のアースは従来のモデルよりも神経質にとられていました。
 フロントピックアップについては、まるで形状が違い、高さが7mmくらい高くて、コイルの巻き数は少なく中身は細くなっているようです。
 フロントピックアップのカバーはピックアップの真ん中ちょっとくらいまでの高さしかなく、半オープンのようで、カギツメ型にとまっていました。

 たしかにメキシコ製は廉価版モデルということで、見た目はかなり安っぽくて「なんじゃ~こりゃ…。」と言いたくなる感じはありますが、こと音に関してはまるで違いはしますが、倍音の多さや暴れ感では古いタイプのピックアップに劣っているものの、逆に様々なシュチュエーションが切り替わる一つのステージでの音作りを考えるととてもコントロールしやすい「強い特徴的な音は無いけれど、曲のキーや特定のフレーズで強い変化をしてしまう心配はなく、まるでオーディオ機器のような安定感がある。」という、まさに「宝物だった楽器ではなく、使いやすい道具」的な音を出力するピックアップに感じます。

 テレキャスターらしいガリッとした音にゴーンというお寺の鐘(笑)のようなありがたいリアの音はしませんが、なぜか金属は無いはずなのにチョキチョキした音にならずガリッにキーンが混じったようなオリジナルよりも高域も低域も強い音となっており、従来のピックアップよりもパワーがあるのにクリアーな音なのでヌケはアップします。(そのクリアーさがやや安っぽい音を作っていることは否めませんが・・・。)
 フロントは形状の違いほど従来モデルとの音の違いはないものの、涼しい音というか、サラッとした音で、どこの周波数が飛び出ることもなく、とても扱いやすい音です。

 今の"Fender Player Telecaster"のピックアップは、記憶にあったテレキャスターの音ではありません。
 今のデジタル時代のアンサンブルの中で、ボリュームバランスが小さめでもきちんと聴こえてくる音…、新しい時代のフェンダーのベーシックな音なのだろうなと思います。ギター単体で聴くとショボいかもしれない音ですが、不思議とアンサンブルの中ではかなり良い音です。
 Playerシリーズ全般にその感覚をもっていましたが、どうやらその効果は木材から来るものよりもピックアップの効果だったようです。

 また、こうしてボディーをのみを変更してみて思ったこと、もう1台の白いパーフェロー指板のモデルとの比較をしてみたところで気づいたことは、ほぼPlayer Telecasterにおいてはあまりボディーは音に関与してそうもない点と、ネック材の違いはもの凄く音の差が出る点でした。
 ボディーの変更によって起きた音色変化は、ほんのわずかに低域がボケた・・・という程度で、弾いている本人だから気がつく程度で他人はわからないのではないかと思います。(材質は同じアルダーです。)
 逆に、まったく同じ仕様でネック材や指板の違いはまるで違うギターになっています。メイプル指板の方が硬い音になりそうなものですが、ぼくの所持する2台においてはメイプル指板は1970年代風に太くてツーンとした音、パーフェロー指板の方はガリッとした1960年代風の音をデジタル処理したような音(笑)です。

 ギターを軽くする・・・というだけのお話ですが、ぼくにとっては演奏時間が30分が限界か、60分のライブを問題なく続けられるか・・・という非常に大切な問題ではあります。

 そんなこんなで、なんとかESPのボディーが再利用できたというお話でした。
 しかし、35年以上前のギターだったのに、まるで新品のギターのようになりました。


 

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