使用エフェクターについて、状況に応じて使い分けるべきか考えています。
現在は、HOTONE RAVO MP-10を中心に使っているのですが、単四電池を使用するエフェクターのため、ちょっと電池のもちが悪い(60~70分もつかもたないかというくらい)という問題がありまして、組曲2つを続けてライブでやるとその程度の時間数のライブになるし、電源アダプターを使わずに電池でエフェクターを使いたい自分としては困っているところです。
以前使っていたVOX Stomplabはスイッチが弱くてバンク飛びや動かなかったりすることがあるという欠点があるし、音色をパソコンでストックできない、また、音色的にはHOTONEの方が品質の良い音がするのではありますが、VOX Stomplabは単三電池4本で6時間くらい使えるという電池寿命の長さは魅力です。
また、ボリュームペダルの操作性や、音色切り替え時のノイズの無さ、ノイズゲート無しでのノイズの大きさにおいては、VOX Stomplabの方が優れています。
と、思っていたら、HOTONEのサイトにソフトウェアのアップデートファイルが上がっているようで、「ノイズゲート利用無しの際のノイズの低減」や「異常クリップについての対応」等が書かれていたので、アップデートすればノイズは減るようです。
明らかにHOTONEが優れているのは歪み音色のきめの細かさ、リバーブ・ディレイの質、重量の軽さと、ループして遊べる事です。
このサイズで電池使用が出来て、ボリュームペーダルの最小ボリューム設定が出来る実用性があるマルチエフェクターはこの二つだけですので、他に選択肢がないのが辛いところですが・・・。
PAオペレーターが居ないライブ、または、「バッキングが大き過ぎる」とか「ギターソロが聞こえない」等の問題を起こしたくなければ、ボリュームペダルでのボリュームバランスの調整は必須だとぼくは思っています。
その際に、ちょっとしたペダルの踏み方でボリュームゼロになってしまうものは、実際の演奏には使用できず、単に「バイオリン奏法をするためのエフェクター」でしかないとぼくは考えています。
なので、通常の演奏の中で音量バランスを整えるために使うものとしては、最小ボリュームを設定できるボリュームペダルが絶対に必要だと考えています。
使用環境として、「最前列のお客様の小さなテーブルの下にエフェクターをセットする」というような状況が多いため、どうしても電源トラブルやお客様にエフェクターを蹴られてしまう可能性もある・・・そんなタイトな演奏場所を主たる活動場所としていますので、出来るだけ一体型コンパクトで電池使用というのが条件になっています。
以前は「音色重視」と考えて、「サンズアンプ→ボリュームペダル→ディレイ」とセットして使っていた時期もありましたが、蹴って音が出なくなったり、ディレイの9V電池の寿命に問題があったりしましたし、現在使っているZT-ampにはリバーブがないため、さらにリバーブまで追加することを考えるとスペース的にもかなり厳しいと考えています。
あと、普通とは違う条件として、普通は「ボリュームが上がれば音も太くなって音圧も上がる」のが当たり前かと思いますが、ドラムとシンセのオケに合わせて演奏するぼくたちの場合、「なるべく音色にも音圧にも変化がなく、単に音量だけがオーディオ的に変化するもの」が理想的なのです。
音圧や音質が音量によって左右されてしまうと、必要以上にギターだけが浮いた音になってしまったり、違和感のあるバランスになってしまうためです。
正直、VOX Stomplabの方はスイッチの弱さ以外にも電源が切れなくなるトラブル等の「国産とは思えない安っぽい低品位さ」を感じる部分はあります。(価格も1万円未満の商品なので仕方ないところはあります。)
それに比較してHOTONE RAVO MP-10は中国製ですが、さらに軽量になっているのに、はるかにデザイン的にもスイッチ類にしても音の品位についても優れているように感じます。(価格も1.5倍の15,000円くらいですが…。)
ってか、HOTONE RAVO MP-10が単四電池仕様でなく、単三電池仕様だったらもっと使用時間が長くなって良いのに…などと感じてしまいます。
たまに国産のもので気に入らないことがあります。
急にクルマの話で恐縮ですが、デミオのディーゼルの本革シート仕様が発売されたとき、今までの日本のクルマにはなかった素晴らしい発想だ~とぼくは思いました。
要は「軽に毛の生えた程度の小さな安物クルマに対して、革シートの高級バージョンを作る。」というのは、今は亡き英国車ROVER100を思わせる「使用条件でクルマの大きさを選ぶのであって、小さいクルマが安物でボロいべきである必要はない。かえって『小さな高級車』が望まれるのではないか…。」という答えだったように感じます。
本来、都会で暮らす年配になって来た我々にとっては、「小さくても上質感があり、落ち着きとスポーティさを併せ持つ、品の良いコンパクトカー」は理想的なクルマだと思いますが、価格差と大きさを比例させる国産車においてはそういった発想は皆無だったように感じます。
それと、「多機能であることよりも上質であること」を望むユーザーに対して、メーカー側は答えをもっていないように感じます。
VOXは皆さんご存知のとおり英国ブランドではありますが、エフェクターに関しては京王技研(KORG)企画の商品ですし、製造も国内ですので純日本的なエフェクターと言えます。
KORGで一番安いエフェクターとして国内で作るので、国内は人件費も東南アジアや中国より高いため、「安い製品販売価格」のためにスイッチ等のパーツ類は質の低いパーツで作られます。
HOTONEは中国の超小型エフェクターブランドで、「中国製にしてはしっかりした製品を作っているブランド」という感じですが、「安い価格とは言ってもVOXの1.5倍の販売価格」なので、製造国の人件費を考えるともしかしたら2倍以上の材料費をかけてつくれるのかもしれませんね。。。その分だけ、パーツも良いもので構成された質の良いものになっています。
しかし、HOTONEは超小型エフェクターのブランドなだけに「電源アダプターで使用するエフェクターばかり作っている」というわけで、「電池で使用する」ということに対する必要のノウハウについては疎いからこそ、「小さな電池仕様」としてしまったのだと感じます。
たぶん、「野外で使うとき以外はACアダプタで使うだろう。」という考えだったのでしょう。
日本の各メーカーにお願いしたいのですが、HOTONEの視点の方が今の国内のエフェクターブランドよりも欲しいと感じる魅力的なものに感じるのですが、これは本来、日本のメーカーが設計図をひいた方が優れた製品が出来る内容ではないのでしょうか。。。
そういえば、先程のデミオの話に戻りますが、マツダのクルマが魅力的になったのはけして優れたディーゼルエンジンの開発だけではなく、外国人デザイナーによるBMWやジャガーのように統一的で魅力的なブランドのクルマの顔づくり、大きさが安っぽさとリンクしない品質感だったのではないでしょうか・・・。
マツダのクルマだけでなく、超高品位な軽自動車とか、小型コンパクトでも基本音質が超高品位なエフェクターとか、大きさと品位をリンクさせない小型軽量高品位なものを日本発で出してもらえないものでしょうか。。。
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