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やっぱりSGですかね~

2016/09/23 00:00

 先日のライブでテレキャスターを使ってみて、自分の生涯のメインギターは何なんだ・・・という疑問に臨んだつもりでした・・・。
総合的にぼくはテレキャスターをコントロールしやすいということがわかったものの、やっぱり今のユニットでドラムとシンセのオケにあわせて演奏する環境、ライブ時の体力温存(ギターの軽さ)の点で、自分自身というよりもユニットの活動としてSGをメインでやっていくべきだと感じました。

そんなわけで、今日はぼくの所持するSGについてお話したいと思います。

購入した順番に写真左から説明します。


■Gibson SG Special ‘60s Tribute (2011年製)

 P90シングルコイルピックアップ搭載、後にギターシンセのコントローラーを埋め込んだウォーン塗装のナチュラル色の安価なステューデントモデル”Special”の2011年限定モデルです。
 P90ピックアップの音と、Gibsonにしては安っぽい雰囲気が気に入って購入しましたが、ノイズが大き過ぎてライブで使いづらくなり、今は録音時のギターシンセコントローラーギターになっています。
 2011年製’60s Tributeの1960年代前半モデルのネックは、2013年のモデルよりもネックの首に近づくにつれてさらに薄く細くなっているため、湿気でネックが動いてしまうところがあり、首部分まで太さの変化が少なくやや握りが太くなっている2013年製造モデルに比べて気候によるコンディションの維持が難しいように感じます。
 弦高を極限まで下げたい(特に巻弦)ぼくにとっては、しょっちゅうトラスロッドをいじっていないといけないのでなかなか主力にはできないギターですが、録音ではギターシンセのコントローラーとして必ず使うギターになっています。
 ボディーの形状やネックのセットの仕方は1960年代のものとは違い、現行モデルと同じになっています。


■Gibson SG Junior ‘60s (2012年製)

 リアのみP90ピックアップ1ケだけのシンプルなステューデントモデルの黒いジュニアです。
 ボディの形状やネックのセット位置等は近年の形状ですが、ネックは細身な’60sで、2011年同様です。
 同じシングルコイルのP90ピックアップなのですが、こちらの方がノイズが小さくて恐ろしくパワーがあります。
ぼくの持っているギターの中で一番パワフルで歪むギターです。抜群な軽さで2.6kgしかありません。
 購入時にナットが下まで貫通して割れていたり、ネックの材も悪いためかフニャフニャにS字反りしていたりと、かなり問題アリのギターではありますが、なぜか弾いていて一番楽しいギターです。
たぶん、このギターの指板はローズウッドではなくて焼いたメイプルであるため、通常のローズウッドを使用したギターよりも立ち上がりが良く、音の響きが大きいために面白いのではないかと思われます。
 野太い音の理由としては、Juniorはフロントピックアップが無いため、フロント側にピックアップのザクり(穴)がなく、まっ平らな板になっている点。それと通常のストップテールピースとブリッジではなく、テールピースがブリッジの役割も兼務する構造のJuniorは、ブリッジ駒がなくて平らな面にすべての弦が乗っているため、音の分離が極端に悪く、接地面が多いためにサスティーンは悪いけれど音が太いのではないかと思われます。
 妙に6弦だけテンションが緩く、他の弦はややテンションがきつめです。
 また、特にフィルターを追加したりはしていないのですが、このギターだけがボリュームを絞るとテレキャスターのようにハイパスしたようなシャリッとした音になります。(ボリュームポッドはAカーブのCTSのものに変更しています。)
 スイッチも少なくシンプルなため、砂ぼこり等での故障の可能性の低さから野外での使用をメインにしています。


■Gibson SG Standard V.O.S.(2011年製)

 カスタムショップ製のヒスコレ1961年レスポールSGの、いわゆる「1961年から2011年までギターケースにしまったまま未使用だった場合の経年劣化を施した」完コピモデルです。ぼくだって高いギターくらい持ってるんです(笑)。中古ですけど。
これも2011年製の’60sネックなのでかなり首の部分が細いネックのギターで、天候によってコンディションが悪くなってしまうギターです。
 どうもネックの首部分が細くなっているギターの方が低域が強く出てドンシャリな音になるような気がします。首が太いままのギターはツーンとした高域が残るように感じます。このギターは中域とは言ってもマホガニーらしい中低域が強い音に感じました。ザクッとした音でいかにもサスティーンが無さそうな響きの割にはネック材が良いためか、そこそこサスティーンも良いという音ですので、本当は今のぼくの使い方のように強い歪み音色よりも1960年代ロックのクランチ気味な軽い歪み音色の方が本領発揮するギターなのだと思います。
 ボリュームポッドがこのギターは他のギターとは違って最初からAカーブのものがついていたので、ポッドの交換の必要がありませんでした。
 装着されているピックアップのバーストバッカー1・2についてはあまり明瞭感のある音ではなくて中域に音がまとまった、いわゆる「オールドギターの音を模したタイプ(経年劣化したPAFをイメージしたもの)」となっていて、強い低域や強い高域も要らず中域中心でややボケた音が欲しい今のぼくには好都合なピックアップ音色です。
 改変箇所は、ベグをGroverのロトマチックタイプに変更したのと、フロントピックアップ側のみにハイパスフィルターを装着しています。
 神経質なギターなのでメインにしづらいところはありますが、せっかく購入したギターなのでたまには使いたいと思います。


■Gibson SG ‘60s Tribute (2013年製)チェリー色

 事実上これがぼくの今のメインギターということになります。
 2013年製では、Specialの中の企画だった”’60s Tribute”が2013年ではその年限定の”Tributeシリーズ”のひとつという位置づけで発売されていました。
 “’60s Tribute”と言いつつ、1960年代的な部分はボディ形状とネックの厚みしかなく、安価なステューデントモデルを半光沢のウォーン塗装に塗って24フレット化し、ヒスコレ同様のピックアップ(バーストバッカー1と2)を装着し、ペグもグローバーのロトマチックが装着された、云わば1970年代的な改造が施されたモデルです。
 ボリュームポッドをCTSのAカーブのものに替え、フロントピックアップ側のみにハイパスフィルターを装着しました。左利き用は正規輸入されておらず、並行輸入で谷口楽器が1台づつ入れたものを購入しましたので、右用なら7万円くらいのギターなのに12万円くらいしてしまいました。
 指板はローズウッドと書いてありましたが、茶色くてローズウッドより全然硬い木なのでローズウッドではないと思います。(感覚的にはエボニーの方が近い硬さの感じです。)
 半光沢のウォーン塗装、あまり良くないボディやネックの材質のためか、ギターの鳴りは小さくてGibsonにしてはかなり消極的な音なのですが、その硬い指板の影響とも思われる中高域が硬くてバシャーンという音の中にフェンダー的なコリッとした音が混じり、ぼくにはかなり使いやすい音です。
 ぼくは音が小さくても、どうもウォーン塗装のギターの音を好むようで、なんというか、塗装で平均化されてバランス良く太く鳴る楽器ではなく、バランス悪い木の生鳴りみたいなのがそのまま音に直結してしまうのが好きなようです。
特にこのギターは他のSGよりも音の立ち上がりが速くて「ピッキングした最初のアタック音はネック側からして、その後にボワンとしたボディーの響きが時間差があって鳴ってくる」という時間差のある感じがして気に入っています。
 Gibson好きにはまるで夏休みの宿題で作られたかのようなバサバサした音にたまにキーンという音が混じったような安っぽくてヌケも悪くて使い物にならないギターかもしれませんが、ぼくの環境(オケに併せてギターを弾く環境)ではボリュームペダルでのボリューム操作に対して音圧がかわらずにリニアにコントロールしやすくてとても扱いやすいギターです。
 ネックの首部分の形状は、2011年のように極端に細くはなっておらず、やや均一ぎみにスッとネックのエッヂが高めなままに太く仕上げられています。ちょうど握りとしては現行のファイヤーバードのネックの握りに近いような気がします。(わずかに他のSGよりもコリッと残る中高域の成分も、やや通常のSGよりファイヤーバードに近いかもしれません。)通常のSGの握りが「U字型」だとすれば、この2013年’60s Tributeのネックの握りの形状は極端に言うと脇が張り出した「凹型」です。
 24フレット化されているため従来のピックガードが装着できず、SGとしては珍しいピックガードのないデザイン・・・、なかなか斬新で気に入っています。


■Gibson SG ‘60s Tribute (2013年製)黒

 基本的にチェリーのものとまったく同じギターで、まったく同じにCTSのボリュームポッドAカーブに替え、フロントのみハイパスフィルターを装着しているのですが、こちらの指板はチェリーの方とは違って普通のローズウッドです。
 指板の違いだけではないでしょうが、音は少し違って、こちらの黒の方がこもった音で暗い音です。
 チェリーが巻弦よのも裸弦の音が目立つバランバラン言うところが、こちらの黒は倍音がやや足りない感じで4~5弦の音が目立つダークな響き・・・。また、チェリーが立ち上がりの速いアタック音と残響音に時間差のある面白い音だったのに対し、こちらの黒はそこまで立ち上がりの良い音ではなく、最初からルーズにモワッと鳴ります。
 でもまあ、基本的には同じギターなので同質に硬いけれどボケた音が出ます。ボリュームペダルの操作ら対して音圧変化は少なく、リニアに反応するところはチェリーと同じです。


 最後に。。。。

 SGが今の使用環境の条件(オケに合わせてギターを弾いている)に合っているという以外で、なぜSGが弾きやすいと感じているかについて、ちょっと書きたいと思います。

 SGとかファイヤーバードとかダンエレクトロとかヘフナーのバイオリンベースとかを弾いたことのない方にはイメージしにくいかもしれませんが、ボディーが軽いギターやネックが重いギターだと「ヘッド落ち」という現象がしばしば起きてしまいます。
 逆に言うと、普通のギターはボディ側が重いわけで、それよりもヘッド落ち寸前のギターの方がボディとネック側の重さが均等で、抱えて持っていて軽く感じるのです。
 なので、ぼくは「ギリギリヘッド落ち寸前」くらいのギターが好きなのです。
 
 加えて、ストラップピンの位置で、ダンエレクトロやSGはネックの付け根にピンがあって、ギターの持ち位置が高めでも自分の身体にギターが密着しっぱなしにならずに自由に離したり抱え込んだ位置に出来るので気に入っています。(ぼくはポジションが高めである点と、ネックを地面と水平ぎみに通常の方よりも真ん前に少し身体から斜めに離して抱えてギターを持つため、そのストラップピン位置の効果は絶大です。)

 さらには、SGのボディの極端な薄さはギターの軽さによる肩や足への負担の楽さだけではなく、身体の前傾度にも影響してくるため、年寄りには爆弾な腰をも守ってくれます。

 009~040という巻弦が特に細いセットと相まって、SGはミディアムスケールですし、特に2013年”’60s Tribute”はテンションも緩めなので、握力の落ちた年寄りでもバッチリ短3度のチョーキングが出来ます(笑)。

 また、非常に残念なことですが、ぼくはGibsonらしい芳醇な音は好みではなく、もう少し粗削りでいい加減なペラッとした音のステューデントモデルのスペシャル程度のギターが合っているようです。
 なんというか、芳醇なヤツは使いこなせず、ステューデントモデルの方が多彩に使えるようです。
残念ながら何故だかはわかりません。
 もしかしたら、ギターは脳味噌にリンクしていて、ぼくは中学生の頃から進歩していないのでステューデントモデルクラスの楽器が向いているのかな。。。。


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