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ギターをはじめた理由

2019/03/22 00:00

 なぜギターをはじめたのか。どうしてロックをやりたかったのか・・・。
 いろいろな理由が人それぞれあると思います。「女の子にもてたかった」「カッコ良くなりたかった」「修行の1つ」「エレキに痺れた」等々・・・。

 でも大別すると3つ程度のグループに分けられるような気がします。その複合型もあるかとは思いますけれど・・・。

 まずは【グループ1】、すでに自分は何をやってもダメな周囲に無視される落ちこぼれで、ロックンローラーとして人前に立つことで周囲の他人から抜き出でてスターになりたかった「落ちこぼれがスターになる手段」タイプ。しかし、細かく区分するともともと好印象な「本当は落ちこぼれでないイケメン美女系」とダメダメな「不細工で本当に落ちこぼれ系」にわかれる。
 【グループ2】は、周囲の他人とか青春の葛藤(笑)とか関係なく、ただ音楽が好きで気がつくと夢中になって楽器をプレイしていたような「真の音楽好き」タイプ。細かく見ると「楽器オタク系」と「音楽オタク系」の小区分はある。
 【グループ3】は、周囲にどう見られたいかも、特に音楽が好きでも楽器が好きでもなく、青春の葛藤(笑)で爆発し続け、自分の心の泣き笑いする感情をただ楽器にぶつけようとしていた「ゲージツは爆発」タイプ。

 ぼくの音楽開始動機に関しては、よく【グループ2】タイプだと勘違いされますが、完全に何をやってもダメな落ちこぼれだったので【グループ1】のダメダメ系要素はあるものの、基本的には【グループ3】でした。

 なにかいつも抑圧されているような気がして「自由」を捜していた気がします。
 本当に抑圧されていたというわけでもなく、ただ人付き合いが下手だったし、勉強もスポーツもする気になれず、ボーッとしていては怒られ続けている毎日だったような・・・。
 だからぼくの「自由」は、怒る人たちの前から逃げたい程度のものだったのかもしれません。
 ただ、欲求不満の解消手段が何もなかったのは事実で、ビートルズ「Let it be」の映画を見て漠然と「バンドがやりたい」と思った中学生時代でした。
 「女の子にモテたい」というような心の余裕もなくて、日々を普通に過ごすのが苦痛に感じていたような気がします。コロコロ変わる友だち関係の中で本当に仲の良い友だちも居なかったし、軽くひきこもりだったのかな。。。

 最初はものを引っ叩いてスカッと気持ち良さそうなのでドラムがやりたいと思いましたが、実際に音を聴いてデカかったので団地住まいだったこともあって諦めました。
 友人たちは中学1年の冬頃にはギターが弾けるようになっていて、出来る人たち同士がバンドをはじめる話をしていました。
 みんなギターをやりたいので、常にドラマーとベーシストは不足していたため、「ベースを買うならバンドに入れてやる」と言われ、ぼくはベースを買いに楽器店に・・・。
 しかし、左利き用のベースは在庫がなく、ギターだったらあるということでギターを買って来てしまった中学2年の誕生日9月19日・・・。
 ギターを買ったのでバンドには入れてもらえず、まったくの独学で毎日、部屋を真っ暗にして椅子の上に立ち、Zライトを照明にして目をつぶって・・・弦をグニャグニャさせてました(笑)。

 みんなは青春真っ盛りでいろいろな遊びもあったのか、当初バンドをやりたいと思っていた人数から、小アイドル化に失敗した【グループ1】も、向上心が無いと思ったように弾けず欲求不満が解消できないことを知った【グループ3】も次々に楽器を手離し、続けて行った人数は激減しましたが、【グループ2】だけはほぼ全員続け、小アイドル化に成功した【グループ1】と一緒にバンドをやっている・・・というような、なんというか今の世の中の実態にリンクした現実にだんだんなっていきました。
 ぼくは【グループ3】がきっかけではじめたので、どうもみんなとはしっくりいかないところがあります。

 だってそりゃそうです。
 憧れのミュージシャンのようになりたいとか、その人そっくりに弾きたいとか、どんな音楽性とか、世の中に発信したいメッセージとか、言葉とメロディーの融合が・・・とか、そんな難しいことはバカなぼくにはわからなかったし、関係なかったのですから。。。
 ただ、自分の心の泣き笑いする感情を楽器にぶつけようとしていただけで、言葉にする意味もない感情を端的にカッコいい言葉になんて出来ないし、好きなミュージシャンなんて極端に言えば「ぼくが演奏できそうな簡単な曲を作るミュージシャン」だったかもしれないし、常にぼくは自分自身の目にも空気のようにほとんど見えず存在しないのか、それとも自分で存在意義を感じられるかでしかなくて(いえ・・・逆に空気のような必要性のある存在感を求めていたのかも・・・)、なんか、楽しいという言葉で表現してしまうのだけれど、本当は切羽詰まったギリギリの気持ちでやっていたように感じます。
 この感情は・・・「自分の生存意義があるものと思いたい」という気持ちとともに、限りなく「トイレに行きたい=解放感を感じたい」という感情に近いのではないかと思います。

 歳をとって来て前立腺も腫れて小便も細く詰まって来たからか、その「トイレに行きたい」で得られる快感はややレベルが下がってしまったとは思いますが、いまだに自分にとってはその生存意義不足による欲求不満的感覚が強いようです。
 ただし、単に自己満足になってしまうと、頭の中で想像していればいい妄想で事が足りてしまうはずですが、やはり空間のある場所でそういう雰囲気というか空間のイメージを作りたい・・・けれど、自分ひとりでは空間は築けず、視聴者側の期待のようなオーラと演奏者側の排出するものが合体しなければ理想的な空間が得られないわけで、その空間を居心地の良い気持ちいいものとして自分は求めているため、結果的にはやはり自分には無い【グループ1】成功者のような社交性やスター性も必要になってしまうわけですよね・・・。
 だからぼくが表したかったものは、ドヨーンと澱んだ気持ちを表す空間とか、晴れやかな気持ちが少しでも長く続いて欲しいと晴れやかさとこれからの不安が同居する妙にきれいな空間とか、発狂寸前かもしれない自分を抑えている煮えたぎった心のイメージとか、とにかくうまく言葉で言えないような気分的な空間だろうと思います。
 無理やりギターを弾いている内容を言葉にしちゃうとカッコ悪いですが、「クソ~ッ」とか「うれしい~」とか「気分悪い」とか「ありがとう」とか「黒い」とか「青い」とか「光がある」とか、自分でも考えないと解読できない意味のシンプルな感情の連続のようなものです。
 それを表すためにギターを叩いたりつねったり引っかいたりしているわけです。

 えーと、今日言いたかったのはそれではなくて、大体イメージからして【グループ1】で成功した人が代表的なボーカリストで、【グループ2】がバックをつかさどる楽器プレイヤーなイメージという感覚はご理解いただけるものとして・・・。

【グループ2】の「楽器オタク系」と「音楽オタク系」の微妙な違いによる感覚の差異が、けっこう音楽に影響を与えていると思います。
単に音楽というよりも楽器の技能に固執する「楽器オタク系」タイプは、実はあまり音楽そのものには興味がなくて、自分のプレイを際立たせるためにバンド演奏とはどうあるべきか・・・を科学しちゃう。音楽の内容とは、難易度の高いものが良い音楽と言ってしまっても良いかも。。。自身では「楽器オタクではなく音楽オタクだ」と感じているような気がする。個人的な感覚ですが、ぼくの感じるところ、「音楽=ギター=ギタリストのプレイ」みたいな感覚でしょうか・・・。少なくとも「ボーカルの声質=スネアの音色=ギターの音色」みたいな発想にはならない感じ・・・。
けれど実際には自分が中心になることから【グループ1】タイプの成功者も兼ねていないと成功できないためか、ボーカリストが主なバンドではなく、対象のプレイヤーが主なバンドのプレイヤーになっている気がする。
「音楽オタク系」のプレイヤーは、スーパープレイはあまり無いものの、音楽という引き出しが多いので多大な応用力に支えられたバックプレイに向く。しかも研究熱心な人は勉強するので必要な技術は身についている。従って一番音楽の世界で長生きできる。けど・・・【グループ1】タイプの成功者も兼ねていないと目立たない存在の「単なる技術屋さん」で終わってしまう。。。

要は、【グループ1】タイプの成功者を兼ねていないと、ボーカリストだけでなく、やっぱり自分の世界を持つギターヒーローにもなれないのかな~ってところです。

しかし、ぼくのような【グループ3】タイプは、たぶん音楽だけやっていてもダメで、ほかのいろいろなことを同じ欲求不満視点(笑)等から感情的にとらえられれば、もしかしたら【グループ1】タイプの成功者を兼ねていれば「天才なのかバカなのか・・・」という感じで目立てたのかもしれません。。。しかし、残念ながらぼくには必要となる【グループ1】タイプの成功要素がありませんでした(笑)。

そこで人生について思ったこと・・・。

 何かをして納得できる結果を得るというよりも、人間は1人では納得できる結果を得られないので有名になれる要素がある人(資質がある人気者)が何かをして結果を得る・・・っていうのが本当のところですかね~。
 必要となる【グループ1】タイプの成功要素がないために結果から遠ざかる・・・この解決策としては・・・、やっぱり、自動配信で音が出る・映像が出るSNS等を活かして、催眠術等を使って視聴者の皆さんをペテンにかけて魅力的な存在に勘違いさせてしまう・・・これしか無さそうです。
 うーん、新興宗教と思われるか、後ろに手が回っちゃうかですね(笑)。
「芸術はバカ発だ~」

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