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生涯で一番長く使っている楽器

2020/01/16 00:00

 楽器プレイヤーの皆さんは、ご自身が長年使われているお気に入りの楽器の中でも、特にナンバーワンに長い期間を誇る?お気に入り楽器って何でしょうか・・・。

 通常はギタリストならギター本体だったり、ベーシストならベース本体だったりすることが多いのではないでしょうか・・・。

 しかし、ぼくがたぶん生まれてから今までの60年間の中で一番長く使い、さらには今も使い続けている楽器は、1989年に発売されてぼくは1993年に購入した黒いエフェクターサイズのアナログアンプシュミレーター、"TECH21・NYC"社製"SANSAMP CLASSIC"です。

 途中、様々な対抗製品やデジタルアンプシュミレーター・小型アンプ等を試してみましたが、細かい条件の中では"SANSAMP CLASSIC"に勝っているものがあったものの、どのギターでも相性が合わせられ、録音器直のライン入力でも、PA直でもギターアンプ接続でも、基本的な音色が変わらずにどんな状況・どんな条件でも使える・・・と考えると、他のアンプシュミレーター・マルチエフェクター・プリアンプ・ギターアンプヘッドとも一時的な利用に留まり、30年近い間使い続けている"SANSAMP CLASSIC"の安定・安心感は、もう自分の音となってしまっている気がします。

 なぜこのような長い期間使い続けたのかですが、自分の音楽環境が起因していると思います。

 1993年にやめていたギターを再度はじめた時に購入したのですが、当時は録音物を作るのみが活動で、ギターアンプ=ギターアンプシュミレーターでした。
 そこで当時話題になっていた"SANSAMP CLASSIC"を購入し、ストラトキャスターからマルチトラッカーに直挿しして利用しはじめたのが最初です。

 その後、ラジカセ出力のオケに小さな音で電池式のアンプ(ピグノーズ)にマルチエフェクターを接続してフリーマーケットでZO-3や小型のギターを弾いてCD販売していましたが、ピグノーズのスピーカーが壊れてから他の電池式ミニギターアンプに買い替えると、どのアンプでも相性を良く鳴らすためには、"SANSAMP CLASSIC"をかませてからマルチエフェクターを接続しないとどのアンプでも同質の音にならないため、録音のみに使っていた"SANSAMP CLASSIC"を人前の演奏でも使うようになりました。

 さらに1995年くらいから1999年頃は年に1~2回はバンドのメンバー全員が集まってライブ出来るようになり、録音器材のままでの小さめの音量での野外ライブ等も行うようになりましたが、ここではPA直挿しでギター(テレキャスター・ストラトキャスター)・ベース・デジタルドラムを接続して演奏したため、ギターアンプ無しの環境でしたから"SANSAMP CLASSIC"が活躍しました。
 さらにはPA使用をやめ、ボーカルは生声、ギター(小型特注ギターELF)は1Wアンプ、ドラムは幼児用の玩具、ベースもZO-3という超小音量での演奏もはじめましたが、ここでも"SANSAMP CLASSIC"とマルチエフェクターの組み合わせでした。

 2000~2003年はエレキギターは録音のみに使用し、ライブでは民族楽器を弾いていたため、使いませんでした。

 2004年からは先程の小さな音でのデジタル楽器PA直挿しを小さなお店でのライブを主としたため行いましたが(ギターはテレキャスターとストラトキャスター)、"SANSAMP CLASSIC"とマルチエフェクターという組み合わせでした。

 2005年から2009年くらいまでは普通のバンド形態で大きな音で演奏できる環境が増え、"SANSAMP CLASSIC"を作る"TECH21"社のギターアンプ「Trademark60」「Trademark30」を使いましたが、これらのアンプはプリアンプに"SANSAMP"が使われているものでした。(ギターはダンエレクトロ~テレキャスター)
 途中、超小型で高出力のアンプ"ZT-amp Lunchbox"が発売されたため、それに"SANSAMP CLASSIC"とマルチエフェクターを併せて使用する今の方法になっていきました。

 その後はギターを"Gibson SG Faded2017"主体として、現在の「ドラムとシンセのオケにあわせて演奏する形態」となり、会場の都合や音量、電源の有り無し等にあわせて必要器材を変更するものの、常に"SANSAMP CLASSIC"はアンプの核として使い続けています。
 今はギターを特注の"Vanzandt Bronson"、"Fender Player Telecaster"を加えた3台をメインに使用していますが、"SANSAMP CLASSIC"はほんの少しセッティングを変えるだけでそれぞれのギターで同質の音を供給してくれています。

 要は、出力大小いろいろある様々なギターに対して、気に入ったギターアンプの音を「1W出力にも満たないラジカセPAから、100W出力のあるアンプに至るまで、ギターごとのそれぞれの特徴は出しつつ、あまり変わらない音でギターを出力したい。」という機械的にはあり得ない「自分の音」を出力する手段が"SANSAMP CLASSIC"の利用だったのです。

 基本的にはリバーブの無いエフェクトループも無い接続先に接続する場合を考えて、かつ、PAオペレーターの居るライブはほとんどないので、ギターのボリュームコントロールも自分で行うことが前提のセットアップですから、"SANSAMP CLASSIC"にボリュームペダル付きマルチエフェクターで、リバーブとディレイ(たまにコーラスも)をかけるという使い方です。

 ただ、すべての面で"SANSAMP CLASSIC"がベストだったというわけではないと思います。
 こと出力先が歪みの少し足りないFenderアンプでシングルコイルギターで同社のHot Rodシリーズのような歪みが欲しい場合に限っては、"SANSAMP CLASSIC"よりも"C-Tech Sonny-Boy"の方が音色のバリエーションも豊富で自然な歪みが得られます。
 また、スピーカーが通常のマーシャルのものが使える環境に限っては、BlackStarの5Wのヘッド(+マルチエフェクター)とかはとても良かったのですが、なにせ、ヘッドを持ち歩くのは意外に重くて、小型アンプ(ZT-amp Lunchbox)を持ち込む方が合理的でした。

 電池では使えず18Vの電源アダプターのみの対応だったのが非常に残念だったのと耐久性にやや難がありましたが、ラインアウトの付いたエフェクターサイズの5Wアンプ"HOTONE HEART ATTACK"はかなり優れていました。
 これについては電源が9Vだったら"SANSAMP CLASSIC"と同等か、それ以上に使いやすかったかもしれません。
 なにしろ、5Wのアンプであり、かつ、エフェクターサイズなのにエフェクトループがちゃんとありましたから、スピーカーシュミレーションのあるラインアウトからの出力では"SANSAMP CLASSIC"同様の利用方法、スピーカーに接続すれば自宅用(または自宅マイク録音用)アンプとして活躍します。
 この商品以外にも"HOTONE"の楽器はボリュームペダル・小型マルチ等気に入る物が多く、もしかしたら今一番気に入っているブランドかもしれません。
 残念なのは本当に9Vで使用できないことと耐久性、マルチエフェクターの際にはソフトウェアをバージョンアップしたら音が全然かわってしまったりしたことくらいですね。

 "SANSAMP CLASSIC"を作る"TECH21"社の製品は、"SANSAMP CLASSIC"とディレイ・リバーブの単体エフェクターまでは本当に素晴らしくて信奉者といってもいいほどだったのですが、それ以降の器種についてはどうもぼくとは相性が合わず残念に思っています。

 "SANSAMP CLASSIC"以外に接続しているエフェクターは、特にクウォリティーを重要視せずに、安価・小型軽量・ボリュームペダル付きマルチで、ボリューム操作と空間系エフェクターのみにて使用していますが、近年のディレイやリバーブは本当に素晴らしい音色でビックリしてしまいます。

 今「こういうマルチエフェクターがあればなぁ~」というものは、ぼくの場合、もう"SANSAMP CLASSIC"から一生離れられないと思うので、たぶん他の方でも歪みものはコレでないと嫌だというものをお持ちの方も多いのではないか・・・等と思いますし、いっそのことペダル付き小型のマルチエフェクターの上に1台分のエフェクターを載せて固定して接続できる場所を設けて電源もマルチの方から供給し、歪み系エフェクトを排除してしまい、その分、高品位なリバーブ・ディレイ等を搭載し、たとえば3種類のエフェクターを各スイッチに割り当てて単体エフェクターのように使えたり、通常と同じようにパッチを切り替えたりできる軽量小型のものが発売されないかなぁ~等と思っています。

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1月19日(日)18:30~ 高雄文企画ライブに2番手で出させていただきます。
at Sammy's Hawaiian Cafe

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