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「リペア中のCampbell 335モデル」

2021/10/11 00:00

 今日は、今リペアに出している43年前の335のコピーモデルについて書きたいと思います。
 なぜかと言うと、発売当時の宣伝チラシの画像を見つけ、ああ、そうだったなと思ったこともあったためです。

 43年前の事ですが、右用を左利き用に改造してもらって購入しただけで、あまりオリジナルから変更していないと思っていましたが、記憶はいい加減でそうでもありませんでした。

 一時期、テールピースをストップテールピースからブランコに変えていた事はありますが、それ以外はいじっていない気がしていました。
 でも、ピックガードを黒から白に変え、ピックアップをオープンにして、後にボリュームやトーンのツマミも古くさい黒いものに変えていたようです。忘れてしまっていました。

 ピックガード無しになったのと右用のナットに変更されているのは、ぼくが売却後に右利きの人が使っていたためで、もうピックガードは残念ながら無くなっていますし、ナットも右用になっていますし、PODは全部ダメになっています。

 売却したギターでしたが、ひょんな事から、持ち主が使わなくなって友人に渡し、それが元のオーナーである自分に40年の時をこえて戻って来た…というものです。

 もうどんな音かがわからないくらい老朽化し、フレットも減っているけれど、左利き用にナットを変更して、使い物にならなくなったPODをすべて交換リペアしてもらいます。
 さらには、PODをすべてボリュームに変更し、リア単独ボリューム、フロント単独ボリューム、マスターボリュームの3wayボリュームに変更の予定です。(Gibson ES-335のコピーモデルでありながら、Fenderのようなボリューム操作が出来るようになります。)

 ピックアップをオープンにしたのは、もっと硬くてストレートな音に・・・・という願望からだったかもしれません。忘れましたが…。
 今でも、リアはオープンを好む傾向は変わっていませんから・・・。

 ピックガードを白にした理由は・・・、わかりません・・・。19歳当時、なにを考えていたのか・・・。明るい雰囲気にしたかったのかな…。
 当時は「明るく笑えるブルースバンド」を目指していたせいかな…。

 たぶん、14~15歳と、18~20歳くらいが一番良くギターを練習した時期だったと思いますが、その時期に合致したこのギターは本当に良く弾きました。
 335タイプのセミアコは、アンプ無しでも若干音がボディーから鳴るので、各弦の音量バランスなどを感じやすく、また、コードカッティングなどの練習の際にやりやすい形状であるため、練習のしやすいギターだった記憶があります。

 また、このギター以降、本物のGibson ES-335や他のセミアコも買ったのですが、この寺田楽器製造のCampbell 335の方が好みの音だった気がします。
 たぶん理由は、ボディー材がトップだけでなくバックもカチコチに硬いバーチ(樺)であるため、ソリッドギターなみに音の応答が速いところ。
 ヘッドの角度は当時流行っていたキツい角度ではなく、普通の角度で、かつ、ネックのジョイント角度も当時流行っていたキツい角度ではなく、普通だった点。これにより、他の335モデルよりもややテンションは緩かったのではないかと思われます。
 ネックのジョイントが浅く、通常はジョイント位置では指板部分しかボディーからはみ出していないものが、このギターは335以前の時代のオールドギターよろしく、かなりネックが飛び出てジョイントされている点。これはなんというか、ハイポジションの弦高が下げやすいし、サスティーンとパワー感は犠牲になる気はしますが、エレキでないギター感?エアー感と言えばいいでしょうか…そんな感を増強していました。
 ネックは1970年代のGibson同様に、現代のマホガニーのみのネックではなく、メイプルサンドイッチなので、ツーンとした音の立ち上がりの速いメイプルを好むぼくには優位仕様でした。

 硬い材だからソリッドギターに近い…と考えがちですが、そうではなく、生ギターに例えると、普通の335がGibson J-45だとすると、パーラーギターみたいな感じ…と思っていただければ…と思います。
 なんというか、抜けやすい…という感じでしょうか…。

 また、明らかにカタログのワインレッドとは違う…なんと言えばいいのか…シースルーピンクとでも言えばいいのか…変な色なため、(要は材が硬すぎて色をはじいてしまった塗装失敗品のため、ほぼ半額セールになっていたもの)写真で見てもとてもワインレッドになるはずだったように見えませんが、なかなかこの変な色も個性的で気に入っていました。

 寺田楽器では上位のシリーズにVesta graham(現在のVG)というブランドが当時からありましたが、そのギターが最新鋭のフュージョン的な高級ギターだったのに対し、Campbellではまったく逆の古臭い骨董品ギターをなるべく安価で…を狙ったのかな…と当時はイメージしていました。

 来週の日曜日にはリペアが終了する予定で、楽しみにしています。

 しかし、チラシ(カタログ)の表記が「セミアコースティック」ではなくて「セミアコースチック」っていうのがオシャレですね(笑)

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