BLOG

 

原点回帰(笑)

2019/03/07 00:00

 以前のブログ( https://www.ltm.jp/blog/bmwd/107424 )で書かせていただいた内容のクルマを先週、購入予約してしまいました。

 12日に心臓で病院に入院しますが、音楽をやりたいのに出来ないし(退院後もしばらくは夜のライブはダメになっちゃうかな・・・)、クルマで遊びに出たいのに危険をおかすわけに行かず出かけられないし、入院前にかかりつけ医(内科と泌尿器科)に行かなくちゃならないし、つまらないのでクルマの事ばかり考えてしまっていた感もあります。
 12日に入院して検査だけで終われば14日に退院できますが、手術が必要だとしても18日には退院できるのではないかと思います。
 手術しちゃうと、数ケ月は体調が不安定になるので、夜間の活動や飲んだり食べたりはしばらく出来なくなると思われます。。。
 ライブも昼間オンリーにしばらくはなっちゃうかな。。。

 さて、購入予約したのはVolkswagenの一番小さいクルマ「UP!」の中で一番低ランクに位置する「Move UP!の2ドア」です。
 家族のクルマなのに軽なみにやたら小さく、しかも2ドアとは・・・と非常識ではありますが、今回はどうしても新車で購入したかったという事もあり、クルマの価格がほぼ軽自動車なみなのは一番の廉価版2ドアに限られちゃいますので、価格ありきの選択では「軽かVW”UP!”の2ドアか」の選択になっちゃいました。
 また、4ドアのドア周りのつくりが足を抜きにくい高さ(ボディー剛性のため)だったので、後部座席への乗りやすさは2ドアも4ドアも考えているほど変わらないように感じた点もあり、単純に2ドアの方がデザイン的にカッコいい(後部座席の丸見え感もやや解消できる)というところもあります。
 9月に定年退職で、その後はまったく同じ仕事ですが定年再雇用(年度更新のパート契約)で年収が1/3まで落ちるため、もうクルマの購入は出来ず、このクルマが人生最後の購入のクルマになります。

 試乗したのは大倉山店だったのですが、ベイサイド横浜店・港北店と見て来て、価格についてはもともと4ドアより40万円安い2ドアの場合15万円引きがどこも限界で同じだとわかり(ハイアップの4ドアの場合は30万円代の値引きがある場合もあるようです)、最終的には何もお土産くれなかった大倉山(ボークス株式会社)、VWマーク付きどら焼きを食べさせてくれたベイサイド横浜(トヨタ系)、缶入りチョコレートをくれた港北(Volkswagen Japan直営)で比べる事になり、缶入りチョコレートの勝利となりました(笑)。

 いやいや、港北は100台以上を保管する他販社からも受けた点検や修理などを行っている大きな工場を併設していた点、それに伴い、他の販社が点検・消耗品等のパックを追加しても車検時の消耗品は対象外だったのに対し、Volkswagen Japan直営の港北では車検時の消耗品も延長パック内だったためです。

 「退職後の超薄給定年再雇用中に乗り続ける維持費の安さが必要」・「年齢的にかっ飛ばせるクルマの必要はない」・「でも運転が楽しいクルマであってほしい」・「静岡県内くらいまでは疲れないで走れるクルマであってほしい(2~3時間の高速道路走行が苦でないクルマ)」「小さいクルマなら本来はMT好きだが渋滞を考えるとATを選びたい(ATをマニュアルシフトしている事が多い自分)」・「何を隠そう輸入車好きである」というような条件で、新車購入総費用200万円以下(交換するアルミやタイヤの費用も含めて)のクルマが”Volkswagen Move UP! 2door”しかなかったのでした。

 それから対抗馬に考えていたルノー・トゥインゴですが、乗った時にはリアエンジンの楽しさやクルマ自体の出来の良さにビックリしましたが、どうも輸入車らしさを感じられなく、日本のクルマっぽい感じがして後から興味がなくなってしまいました。
 後で調べてみたら、同じプラットフォームのスマートで採用しているエンジンは三菱自動車製との事なので、どうもシフトレバーとかの日産っぽさも含めて日本車らしさを感じたのかも。。。けして悪い事ではないのですが、好みの問題です。

 明らかにトゥインゴの2枚クラッチ盤の自動トランスミッションの方が普通のATに近い乗り味で違和感も無く、内装も様々な装備もトゥインゴの方がはるかに良く出来ていたのですが・・・、なんだか日本車的に至れり尽くせりで、また、マニュアルモードにしていても高回転になると変速してしまうタイプのトランスミッションなのですが、中途半端な回転までで変速してしまう感じがしてつまらないなぁ~と思ってしまったのです。(決定的にボツにした理由は後部座席のエンジン振動と、ブレーキペダル側に寄ったアクセルペダルの位置が嫌だったためですが・・・)

 そこいくと、UP!のASGというトランスミッションは、1枚のクラッチ盤の自動クラッチ操作がかなりゆったり(ハッキリ言ってのろい)ものの、MTモードで自分で変速すればけっこう各ギアで引っ張れるので楽しく運転出来るし、なんか運転していてRover時代の昔のminiを思い出させる走りだったため、遅くても楽しい走りを満喫できそうだと感じました。
 いや、走っていて昔のminiを思い出す簡素でチープなのに強く個性を持ち、非力なエンジンなのに妙なほどしっかりした安定性とバランスの良さ、輸入車らしい気の利かなさの心地よさ、上り坂は遅そうだけど下り坂は速そう(笑)、未来をイメージしたデザインだと思うのになんとなく過去的ななつかしさを感じさせるレトロな雰囲気(人懐っこさ)等々、とにかくminiに乗っていた頃の印象と被るところが沢山あって、それが一番の魅力だったと思います。

 「小さくてもVolkswagen」というキャチフレーズでUP!は販売されていますが、しっかりした足周りやクルマのバランスの良さ・シートの硬さについては確かにドイツ車(特にVolkswagen)らしいカチッとした感じかなと思ったものの、エンジンやトランスミッションやクルマの全体的なデザインイメージはイタリア小型車のイメージに近く感じましたし、しっかりした足周りだけどガチガチではなくてちょっとだけロールし、それがとてもつかみやすい感覚でステアリングに気持ち良く戻って来る感じは、限界域は当然時代が違うので違うと思いますが、感覚的にはRover時代のminiで感じていた感覚にそっくりです。
 ドイツ発のヨーロッパ的軽自動車を作ろうと、強くフィアット500(チンクチェント)を意識しながら、より居住性の良いクルマを・・・と考えていたら、ドイツ車の締まったクルマづくりに、イタリアの緩さ・英国旧miniの居住性や乗り味も兼ね備えてしまった・・・これはそういう意味ではフランスを除く全ヨーロッパ的な市民車なのではないか・・・そんなクルマにぼくは見えました。

 ドイツ車の締まったクルマづくりの部分は評価され、イタリア的な緩い部分はケチョンケチョンに言われ、旧miniのような楽しいドライビングフィールには気づいてもらえない・・・という状態が、ドイツ車好きの日本での評価かな(笑)。

 ぼくとしては渋滞時はクラッチ踏まなくて良いし、走行時にはダイレクト感があるので、のろい自動クラッチ操作を除けばATよりASGの方が好きです。
 酷いと言われているASGですが、以前試乗したフィアットパンダやベース村上が乗っていたフィアット500のデュアロジックと変わらないイメージでしたので、フィアット500で文句を言っている方が少ないのにUP!で文句タラタラなのは、「イタ車はカッコいいけどボロい。ドイツ車は質実剛健でお手本。」というような変な感覚が日本人にあるからなのかな・・・。
 ならば、UP!のキャッチをぼくなりに考えると「小さくてもVolkswagen」じゃなくて・・・、「Volkswagenで一番ラテンなチビッ子」の方がイメージが伝わりやすいかもしれないと思いました。

 そう言えば、若い女性が「かっわいい~」と言ってminiを購入してあまりのオイル臭さと昔のコンピューターに制御されないキャブレターOHV車の扱いにくさから直ぐに売却してしまうという現象が昔ありましたが、このUP!も「ニッコリ顔がかわいい~」と言われて購入した方が、ASGという自動クラッチ機構(敢えてぼくはノークラと言っちゃうけど・・・)の出来の悪さ(AT限定免許の方には対応が難しい)から購入後にすぐ手離す場合も多いという、悪い意味でもminiと似ていますね(笑)。

 で、当初は5月中旬乗り換えを計画していたのですが、税金を2台分払うのもバカバカしいし、BMWの残債を払って3月に乗り換えしてしまおうという事にしました。(現実には2ドアの在庫新車はなく、最短が4/12に船で日本着の4/21納車目標となりました。4月の納車までは代車を出してもらう予定。)
 そんなわけでクルマを急遽捜してもらうことになり、他の販社を含めて2ドアで最短で手に入るであろうクルマは希望していたブルーベリーメタリックも黒も無く、白と赤だけ・・・。
 このクルマに関してはどうしても赤は嫌だったので、なんと、今回のみは自分では絶対に選ばないと思われた白(キャンディホワイト)を選ぶという快挙にでました。
 キャンディホワイトはパッと見はただの真っ白ですが、よく見ると銀色の上に白がスプレーされたような青っぽい白で、普通の白よりもクリアコートが飴のように厚くなっているように見えるやや輝きのある白です。(よく見ないとわからないようですが・・・)

 娘でボーカル担当の美妃のキャンディホワイト色の感想としては、「企業の営業車(薬屋の運搬車)」みたいな雰囲気・・・ということで、あまりウケがよろしくありませんが、赤はちょっと・・・60歳の爺さんにはキツいと感じました(50代後期のベース村上は黄色いアバルトですけど・・・)。

 白がどうも気に入らなくなったのはあまりに巷に多い点と、小さいクルマの白は膨張させて大きく見せているようでみみっちく感じるところでもありましたが、ターボ嫌いも含めて昔乗っていた白いスズキ・カルタスGCターボがダメダメで悪い印象だったからという部分は強く感じています。
 小型のリッターカーも軽自動車同様にダウンサイジング化でターボが付くことが多い中、UP!は直噴エンジンでもなく、ターボも付いていないただのツインカムエンジンだったことも魅力でした。
 BMW320iもそうでしたが、直噴エンジンは燃費性能バツグンでパワーはあるものの渋滞は苦手でカーボンが被りやすく、排気系センサー等のパーツ劣化がはやくて維持費がかかる・・・というぼくなりの感じた実感がありますので、長持ちさせたいクルマであればなるべくシンプルなものが好ましいと思いました。
 まぁ、昔のようなドッカンターボは今はなく、低回転からグッとトルクが上がる乗りやすいターボであることはわかっているのですが、あのターボ故障の時の嫌な思い出(山岳地帯の高速でノッキングの嵐)がよみがえって来るので「ターボは嫌い」はなおりません。。。

 あと、トゥインゴとUP!の比較ですが、ぼく的には先程の話のアクセルペダルが左に寄り過ぎていたのが我慢ならなかったのですが、もうひとつ、UP!に出来てトゥインゴに出来ないことがありまして、これについてもぼく的にはポイントの高い事項でした。
 それは、ぼくはかなり低い位置に座るポジションをとりたい方なのですが、運転席の座面の高さ調整がトゥインゴは出来ずかなりベンチのように高く、UP!では同じようにベンチみたいな高さからスポーティーなクルマの低めなシート高まで調整可能でした。(当然、BMWのように電動ではなくて手動ですけれど・・・)
 シート座位を低くセットしても、アクセルペダルはオルガン式ではなく吊り下げ式ではありますが、ベダルの角度に違和感はなく、踏み位置も違和感ありませんでした。
 ベンチのように高い位置で運転すると、なんだかクルマの外に放り出されそうな気がして嫌な気がしますし、斜めを向くか内股にさせられて運転しなければならないのも嫌だし、この辺が気に入らないと、1時間も運転していると身体が痛くなってしまうのでぼくにとってはペダルレイアウトは性能のひとつに感じます。

 今までの数台のクルマとは違った、それこそクルマについても免許をとった初めの頃のクルマたちのイメージに戻り、楽器も初心者モデル・クルマも入門モデルと、60歳にして原点回帰しているぼくです。

この情報をシェア

COMMENT

何らかのエラーがあり登録できませんでした。
入力に不備があります

・・・・・・・・・

ARCHIVE

TAGS