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練習は嫌いだけどエレキが大好きだ!

2014/04/24 18:00

 最近の若い方はどうなんでしょう?
 今から30〜40年前に若者だったぼくたちは、エレキギターというカッコいい不良の道具?を持っているだけでスターになったような錯覚をおこし、幸せになれたものです(笑)。
1970年代初頭当時は、エレキを持つのは不良少年だったんですよ(笑)。

 よく抱きしめて座ったまま、朝まで寝ていたこともありました。
 50歳をはるかに超えても、そんな思いはあまりかわっていません。

 そんなぼくたち、30〜40年前に若者だった者にとって、少年時代のFenderやGibsonのギターは、サラリーマンの給料が10万円以下の時代に30万円以上もしていた超高額ギターだったので、強い憧れがあります。
 今のサラリーマンの平均給与月額28万円で比較すると、1台30万円は現代の金額では84万円程度となるのですから、今の時代、Gibsonでも10万円を割った金額で買えるギターがあるなんて驚きなわけです。

 当時の国産エレキの高額モデルが4〜5万円くらいですが、今の時代で換算すると11〜14万円…。
 逆に現代はFenderやGibsonの量産モデルが昔の国産の額に匹敵する程度に安くなったということですね。良い時代だ。

 そのような訳で、昔は、中古車買うか、Fender・Gibson買うか、の選択に等しい額だつたので、とても中学生・高校生だったぼくには買えるはずもない憧れのギターだったわけです。

 その反動なのか、近年、Fener・Gibsonの廉価版も出回ったことも手伝い、ぼくらFener・Gibson憧れ年代の者たちは、かなりギターを購入してしまっているのではないかと思います。

 現在所持するギターの話題は追々お話させていただくとして、そんな憧れのブランドだったFenderで、なんとG-Decというアンプのモニターを数年前にやらせていただきました。

 今はほとんどFenderギターは売却し、Gibson中心に使っていますが、モニター当時はFenderのギターを中心に所持していました。

 G-Decというアンプは、デジタルの安いアンプではありましたが、とにかく、「あの、アメリカのFenderのモニターをやる」さらには「レポートがFender USAのオフィシャルページに載る」という光栄は、まさに「憧れを制した気分?」で近年では最高の気分でした。

 まだページは残っているので、リンクをはりますね。よろしかったら見てやってください。

http://www.fender.jp/gdec3/events/report01.html


 ぼくのレポート後、G-DecはMustang Ampへと姿を変えて行きましたが、不思議なことに、ぼくのアイディアは次々と製品化されていきました。

 レポートした者には特典とか、プレゼントとか、メールでの案内の時には書いてあったように思うのですが、モニターを行ったアンプについて購入を希望しても楽器店の市販価格より高いし…(買いませんでした)、何もプレゼントもありませんでした。山野楽器はケチだなぁ〜と思いました(笑)。

 また、なぜ、ずっーとFenderギターを中心に使って来たぼくがこの"Beware of Moving Wax doll"結成の時から急にFenderギターの使用をやめ、Gibsonギターを中心としたのか…なのですが、このような訳があり、けして急なことではなかったのです。

 まずは、ぼくが左利きであり、アメリカとは違って日本では左利きは少数派として無視される傾向が強いという部分がありました。

 ぼくは30年以上前から、Fenderのハムバッキングピックアップ搭載の「Telecaster Deluxe」が欲しかったのです。

 この10年以上、事あるごとに様々な楽器店経由または直接、山野楽器に問合せして何度も「左利きのTelecaster Deluxeが欲しい。」と言って来ました。

 しかし毎回、山野楽器の返事は残念なことに、「Telecaster Deluxeは左利きの製造自体がない。作るなら70〜80万円かけてカスタムショップということになるが、現在受け付けていない。」というもの。

 けどね、今はアメリカ本国での情報もNETでわかるのですよ。。。
 山野楽器はそうおっしゃっているのですが、Fender USAでは写真のとおり製造しているわけです。


 これでは、アメリカに行って現品を見定めることは出来ないので、山野楽器がFenderの輸入元である限り、二度と手に入れることは不可能と判断し、今回のユニット"Beware of Moving Wax doll"ではどうしてもシングルコイルピックアップではなく、ハムバッキングピックアップのギターを使いたかったこともあり、Fenderギターを諦めて売却し、Gibsonギターに鞍替えしたわけです。

 今はそんなわけで"Gibson SG"をメインに使っていますが、本当は"Fender Telecaster"が一番好きだったぼくです(笑)。

 何れにしろ、現代、FenderやGibsonは老舗(ホンモノ)というだけで、特に優れているというわけではないと思いますが、それに憧れてしまう年代と申しますか…。

 それはたとえば、クルマの文化に対する影響に近いものなのではないか…と思います。

 小型車はリアにエンジンを積む後輪駆動で、車体から車輪がはみ出たスタイルで室内は狭く、リンクリジットの独立懸架ではない足回り、ダルなステアリングだったすべてのクルマの歴史を書きかえ、クルマというものを贅沢品ではなく国民車にしたアレックイシゴニスさんの発明でした。
 そのクルマは、つぶれてしまったROVER(当時はBMCのオースティンまたはモーリス)が1959年に発売した小さなクルマで、世界ではじめてのフロントエンジンフロントドライブ、四輪独立懸架、ラックアンドピンオンステアリングを備えたタイヤハウスが外に張り出していない箱型のものでした。
 クルマが過去のクラシックカーから現代のクルマに変化した瞬間であり、現代でもこのクルマの模倣がないクルマは、空中を浮いて走るクルマでも発売されない限り有り得ないのです。

 そのクルマは「mini」。
 BMWはROVERの親会社だった時代に自社のブランドとしてミニの新型をつくる際、ROVERの作って来た古い「mini」に敬意を払い、「mini」の名称は使わず「MINI」と大文字標記にして区別するほど、「mini」というクルマは近代にとって「本物のなかのホンモノな、現代車の父」といえるクルマだったのだと思われます。

 miniはもう製造されず、原型だったホンモノはなくなりました。
 その後継のMINIも、別にポルシェより速いクルマでもなければ、昔のような発明の嵐でもなく、価格も高くなってしまいました。
 けれども、MINI Oneあたりはあくまでもスタンダードであり、miniの伝統を引き継いでいるように感じます。

 FenderやGibsonのギターも、現代の音楽状況でスタンダードは変化しつつも、板切れに6本の弦の張られたソリッドなエレキギターを使うならば(リッケンバッカーも含めなければなりませんが)、そのブランド・制作者の影響から作られないエレキギターは有り得なく、やはりそれらがホンモノと呼ばれるべきだと思うのです。

 コピーが好きか、ホンモノが好きか…という前に、優れたコピー品は本物よりも誇張した箇所を与えて特徴化している…と考えられないでしょうか。

 ぼくはそのように感じています。国産の高級器などによくある〇〇用(ヘビーメタルに向いた・ジャズに向いた)のようなモデルです。
 しかし、オリジナルを知らなければ、なぜ〇〇に向いたギターなのかを理解できないような気がします。

 Gibson・Fenderを基としてより自分の使い勝手に合わせたもの、Gibson・Fenderでは作らなくなってしまった古い仕様のもの、Gibson・Fenderそれぞれの良さをタイプ別に1台にブレンドさせたもの、Gibson・Fenderを木工的にもっと高品位に制作したもの等々。。。

 それらは、Gibson・Fenderを使った経験があってこそ活きてくる仕様であり、やはりオリジナルではなく改変だと感じます。

 ぼくはオリジナルであることが非常に魅力に感じるため、やはりGibson・Fenderが好きです。

 けれども、Telecaster Deluxeが無い…というようなことがおきなければ、Gibson SG・Gibson FireBirdとも全く意識したことのなかったギターなので、生涯最期の時期になってメインのギターとはしなかったはずです。

 SG選択については、2月に死にかかった心筋梗塞の影響も多々ありますが…。

 そんなわけで、とりとめもなく、やっぱりGibson・Fenderが好きという話でした。

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