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自分のギターセッティングについて

2018/08/17 00:00

 自分らしいギターのセッティングが良いとは思っていないのです。
 それは前進的に努力する方法には逆行し、音に良かれという方向ではなく、単に「力を入れずに楽に弾きたい」「腱鞘炎グセもあるので手首に負担をかけたくない」という「楽をしたい」から発想されているからです。

 では、なぜにそんなことを書こうと思ったか・・・なのですが、YOUTUBE等で尋ねられることが2~3度あったからです。
また、自分でなぜそうなのかをもう一度認識して、その中で自分らしさを考えていきたいという、まさに自分の日記という意味もあります。(こっちの方が主かな・・・)

 まず、ぼくは小さな頃からやたらに力むクセがあり、上手に脱力したりスムーズに身体を動かすことが苦手でした。
 ギターも最初のうちは、力こぶをつくった腕を振ってしまっていたため、やたらと弦を切りまくりました。

 弦はぼくが中学生当時でも今と同額、もしくは高かったので、たとえば1弦が切れたら1弦だけを買いに行く・・・という感じでしたし、現在と同額とはいっても物価が今の1/3程度だったと思いますから、あの頃、弦を1セット張り替えるのが600~700円だったのは、今の感覚だと1,800~2,100円くらいのイメージに匹敵しており、中学生にはきつい価格だったのです。
 そこで、経済観念として「弦を切りにくい弾き方をする」という発想にたどり着きました。

 中学2~3年のはじめ当時は008~038インチのエキストラライトケージ(一番細くて柔らかい弦)を張っていたので余計に切れやすいため、中学3年の夏頃にスーパーライトゲージ009~042インチの弦に変更し、腕を振っていたり手首をかためてピッキングしていたのをやめて、もっと手首をブラブラと脱力して振るピッキング方法に変えていきました。

 さて、2年くらい弾き続け、ギターも2台目を購入したころ、このスーパー(もしくはウルトラ)ライトゲージ009~042インチの弦の音色や音量・テンションに違和感を感じはじめて来ました。
 音色を裸弦のリード音色にあわせて作っていくと、巻弦の低域がブーブー言って何を弾いているのかわからない音になってしまう・・・という問題、また、もっと弦の太さが揃って、各弦の張力が同じくらいにならないだろうか・・・というところです。

 ぼくは極端に弦高が低くて、若干逆反りぎみのネックが弾きやすく感じますが、こういったセッティングでは強く弾くと音詰まりしてしまったりして普通はバランスが良いとは言えません。
 とくにぼくのように裸弦は通常より少しだけ低い程度なのに、巻弦は極端にビリつくまで低いというセッティングではなおさらです。
 しかし、ぼくのようにかなり軽くピッキングし、強弱も通常の方よりかなりパワーの低いところの微妙なところでコントロールするタイプのギタリストは、たとえば三味線のアタリのようなビビり感も「強いピッキングの表現力」に必要に感じています。
 また、弦高を低くすることで、強く弾き過ぎれば音詰まりさせ、やや強めで荒々しいエッヂが立った音、普通に緩めに弾いてスムーズな音、緩~くピッキングも遅く弾くとウォームな音と表現できます。
 逆反りぎみでセットすることにより、ローポジションがビビらない寸前のところでギターを調整すれば、ハイポジションはビビらずに低くて弾きやすくなります。

 さて、張りが緩めであるために余計に各弦の張力の違いや音量に違和感を感じたぼくは、高校2年生頃からGibson 740XLや、Fender 150 Rock’n Rollの弦を張るようになります。
 両方の弦とも、巻弦が細いセットだったのです。010(009)~038インチくらいですね、今の感覚ならば裸弦は009や010のセットで、巻弦は008のセットから成っているというイメージでしょうか・・・。
 そうなんです、ぼくの場合、世の中の流行であるヘビーボトムとは真逆の好みだったのです。

 現在このようなセットは売れないため、ほとんど市販されていませんが、ぼくの知る限りはたったひとつ・・・。今、ぼくが使っているダダリオのバランスドテンションシリーズの009~040インチのセットです。
 それまでは音量の不揃いさから、ピックアップの各弦の音量を微調整するボビンの高さを、ボリュームの小さい2弦だけ極端に上げて、1弦も上げ、5~6弦は凹みきるまで極端に下げる等していたのですが、この弦はテンションも音量も最初からバランスがとれているので、ボビンはフラットで良いし、各弦の張りがほぼ同じなので、弦ごとによる抑える速度の狂いが発生しにくく、発音タイミングのズレなども感じることなく同じように弾く事ができます。
 通常の009~042インチのセットに比べて2弦が太く、4~6弦が細くなっているためです。
 この弦を使うと、009~042のセットで2弦がいかに頼りないヘナチョコな音だったかを知らされ、音量の安定感を感じることができます。

 21~22歳の頃でしたか、右手首と右腕が腱鞘炎になり、しばらくギターを弾けない時期がありましたが、理由はギターの持ち方とストラップの長さが原因でした。
 ぼくは小学生の頃、左腕を複雑骨折し、腕自体が普通の人に比べて45度くらいズレて回転してついてしまい、左の手の平を真下に向けると普通は腕の内側が右横になるかと思いますが、ぼくは真上に来てしまいます。
 そういった関係で、普通の人がピッキングする時に自然に手首を振るのと同じ角度で手を振ると上下ではなく、前後に振るような位置になってしまいます。
 それを少しでも弾きやすくするために、ギターを横抱きせずに真ん前に構え、地面と水平にギターを構える持ち方に自然になっていました。

 しかし、当時は皆さんが持つ位置と同じくらい低い位置にストラップをのばして下げて弾いていましたが、水平にギターを抱えていたため、ネック位置が低すぎて手首に負担をかけて腱鞘炎になってしまったのでした。
 痛いのをこらえてどう弾くか・・・、いろいろ試みましたが、回転してついている左腕にも負担をかけないようどうしても水平にギターを持ちたい・・・で、やってみて手首に負担がかからずに弾けたのがストラップをかなり短めにして高い位置でギターを抱えるというポジションでした。

 ただし、このポジションではストラトキャスター等ではギターが身体にまとわりついて弾きにくく、SGやテレキャスター・ES-335・ダンエレクトロ等のようなギターの方が身体と距離をコントロールしやすいことがわかりました。
 ぼくのプレイでは、あまり多くのフレーズの手持ちもないためオクターブ上下での演奏も多いためか、手が小さくて指も短いために解放弦の利用が多いためか、ハイポジションからローポジションへと飛んで弾くプレイが多いため、ハイポジションで弦高が低くてもチョーキングで音詰まりしたりしないセッティング、いわゆる「ローポジションからハイポジションまで、ずーっと弦高が変わらず、テンションも緩めに感じるセッティング」を好んでいます。
 いわゆる、女性ギタリストが好むセッティング、リペアマンからするとあまり楽器にとって良いとは思えないジャラジャラした音のするセッティングだと言えましょう。
 まぁ、164cmで手を開いた幅は18cmしかないぼくですので、ほぼ平均的な女性と同じくらいかと思いますし、たぶんぼくのセッティングやチョイスについては、男性よりも女性に効果があるかもしれませんね。

 あとは、ハムバッキングピックアップのギターの場合は、フロントピックアップにハイパスフィルターを装着して、ボリュームを絞った際にバッキングに向く音に瞬時にできるようにすること。
 リアもフロントも、Aカーブのボリュームポッドに付け替えて、ボリューム操作だけでクリーン・クランチから歪みまでをコントロールすること。
 これらによって、エフェクターで作る音は3音色だけでことがたりるようになります。
 すなわち、リバーブだけかかった基本の歪み音色・その音色にディレイをかけた音色・その音色にコーラスをかけた音色・・・その3つでほぼほとんどのプレイが出来ます。

 それからぼくは一度も自分たちの音楽を聴いていないPAオペレーターに各楽器のバランスを完璧に調整することは不可能だと思っていますし、基本的には聞かせたいボリュームバランスはバンド側が自分でつくるべきものだと思っているので、ライブ時のギターの出力はギターソロボリュームに固定していただき、ボリュームペダルを使って自分で最適だと思えるポイントにボリュームを下げて弾くようにしています。
 よく感じることですが、無名のアマチュアバンドをオペレーターの方にお任せでお願いしていると、バッキングの時にギターがうるさく、ソロの時に聴こえないことが多いように感じます。
 また、音量だけでなく、出している音色でヌケも変わってきますし、オペレーターの方がエッジのきつ過ぎる音を作られてしまった時などは、ほんのちょっとボリュームペダルでボリュームを下げておくと少し甘い音になってバランスしやすくなると思います。自分の足元で微調整してその辺を好みに仕上げられるのは便利だと思っています。

 基本的にはテレキャスターの音が一番好きなのですが、SGが一番弾きやすく軽いので、弱い心臓・腰痛・肩凝りの関係でSGをメインにしています。
 カタチとして好きなギターは、ダンエレクトロDCとゼマイティス・メタルフロントですね~。

 さて、日曜日はライブです。
 先日買ったGibson SG Special 2018の初使いですね~。

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