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「Gibson SG Junior(改)のペグ交換」

2020/07/24 11:00

 ぼくの改造した"Gibson SG Junior"ですが、今、ペグをオリジナルのクルーソンタイプからグローバーのものに変更してみました。

 ペグをグローバーに変更すれば、チューニングの精度は良くなり、たぶん、ヘッドの無駄な共振が少なくなるのでサスティーンも良くなると思いつつ、音は変わってしまうかな、とか、重さの配分が変わると音詰まりするポジションが出てしまう事もあるだろうし・・・などと、やや躊躇はしましたが…。
 ちょっとサスティーンが足りない感はあるし、巻弦の音をもっと艶やかにしたいし、チューニング精度を良くしたいし、もしかしたらきつ過ぎるテンションがペグをかえることで少し緩くなる気もするのでグローバーにペグを交換しました。

 今のクルーソンタイプは昔のように細くはないので、グローバーに変更する時にネックの穴を広げる必要がないので、自分で交換できます。
 もともと、FadedのSGに装着していたクロームメッキのグローバーのペグをJuniorのクルーソンタイプと入れ替えることにしました。

 さて、結果は…というと、懸念していた音のデッドポイントは、軽く1ケ所(3弦の9フレット)で出てしまいましたが、弾いた途端に聴こえなくなる程のレベルではなく、2秒後に実音が無くなって倍音になる(フィードバックかかった感じ)程度なので、コントロール可能と判断しました。
 要は、2秒以上の長さが必要な時は8フレットでクウォーターチョーキングすればいいや…という原始的な解決策(笑)。

 巻弦のバサバサ感を艶やかに…という効果は、聴いている人にはっきり判るまでの効果ではありませんが、弾いている本人にはペンペンした音詰まり感がなくなってマイルドな響きになったので、ちゃんと変化がわかります。

 分離感はかなりアップし、1960年代の音から1970年代の音になった感じがします。
 それが良いか悪いかは、多分、一切エフェクターは使わない方にはクルーソンタイプが向き、2~3台以上エフェクターを使う人なら分離感の良いグローバーやシャーラーやゴトー等のスピードタイプのペグの方が合っている…と、ぼくは感じています。

 もしかしたらテンションが弱くなるかも…という期待については、巻弦はそんな気がしないこともないのですが、裸弦は変わらずで…、巻弦でそう感じるのも、もしかしたら、今までは派手なチョーキングをすると確実にチューニングが狂ってしまっていたのが、あまり狂わなくなったため、気が楽にプレイできるからそのように感じただけの精神的効果かもしれません。

 全体的にはルックス的にも好みになったし、交換して正解だったのですが、分離感が良くなった代償として、あの吠えまくるようなリアピックアップの煩さはやや上品になり…、そうですね…今までがゴジラの吠え声だったのが、子どもの味方とマイルドになったガメラの吠え声になったくらいでしょうか…(たとえがわからないですね…。でも、ぼくはガメラの方が好きなのでOKです)。

 音色的に効果が高かったのは、リアやフロントの単独よりも、ミックスポジションでした。
 このポジションの音は、はっきり艶やかになった事が判ります。
 これでほぼこのギターのホームポジションをノイズ低減効果も含めて、このミックスポジションで始動する事が決定しました。

 ミックスポジションは、ノイズ低減に加えて、テレキャス用ピックアップとのミックスで唸りも低減されたため、さらには分離感も今回アップし、コーラスやディレイとの相性がすこぶる良く、現在演奏している多くの曲のバッキングに向いています。
 そのポジションから一般的リードギターの歪みはリアへ、よりクリーンだったり甘い感じだったらフロントへ…という使い方ですね。

 使い方のイメージもはっきりして来たし、これで一応、このSG Juniorの改造は終了かな…。
 追加でやるとすればピックガードかな…。
 

 ところで、ベース村上は、ぼくのこのSGに対応するベースを改造中なようです。Gibsonではありませんが、Gibsonとヘッドに書いてある(笑)Gibson系のベースです。

 ぼくのSGでは、「SG JuniorにFender Telecasterフロント用ピックアップを追加する」という「GibsonにFenderのほんの一部を追加する」という改造でしたが、村上のはたぶんもっと派手に「GibsonのボディーとネックにFenderベースの内容を移植する」というような、より変態的な改造を計画しているようです。

 そうすると、ギターもベースも現実世界を逸脱した想像の世界の楽器となって、ちょっと楽しみですね。(音が良いかはわかりませんが・・・)

 実際には無い楽器を考えて作ってみるけれど、それはブランドを超えてはいるけれど、とてもオールディーでオーソドックスなもの・・・。
 ブランドのコチコチなファンにはヘンテコな混ぜこぜ楽器でも、普通の人には違和感のないレトロな楽器は、まるで30~40年くらい使い続けて来たような雰囲気で、ぼくのような人間には「なぜ今までなかったんだろう」と感じさせてくれる楽器。

 GibsonギターにFender用ピックアップですから、とてもGibson社が良いとは言うはずもない改造ですが、このような改造はFender社の方はいろいろなプロジェクトでやって来ている感じがします。
 その差が多様性という面でしょうか・・・、Fenderの方が販売実績が勝っている理由のひとつなのではないかなとも感じます。
 FenderにGibson系のハムバッカーを搭載してもH・S・Sとか、H・S・Hとか言われるだけで、特に「FenderのGibson化はおかしい」とは言われませんからね。

 独創を許すFenderの自由な欲求に対する答えと、もともとはエレキギターは一瞬の流行でしかないと考えていたGibsonの保守性へのあらわれなのかな・・・。

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