迫力あるバンドサウンドをつくる上では、やはりぼくたちのようにドラマーが居らずにオケのリズムトラックを流しながらライブをやる者に不利であるのは確かです。
しかも、オケ使用ということで逆に小さな音で演奏できるのを利点と考え、蚊の鳴くような小さな音で、まるでフォークギターの弾き語りライブと同程度のボリュームでの演奏まで対応してしまうぼくたちの演奏は、常識的に言って「迫力のあるバンドサウンド」になどなるはずもないものです。
けれども不思議なことに、「小さい音であることにきづかなかった」とか、「確かに小さな音なんだけど、なぜか迫力があって音圧不足を感じなかった」とか、嬉しいお言葉をいただけることが多く感じます。
なぜ、そのように言っていただけることが多いのでしょうか…。
今日はその辺について書きたいと思います。
ぼくたちはドラマーが居た頃から小音量化を進めており、電池式電子ドラムやオモチャのドラムの使用、小型電池式のアンプの使用等をして来ました。
実はそんなノウハウが少し生きているのでした。
爆音の中での迫力はやはり重低音かと思います。
それをイメージして小さな音でも重低音を出そうとしますと、なーんとその音は小さな音ではほとんど認識出来ず、逆に音がこもって聴きづらくなってしまいます。
迫力を出すどころか、音圧が下がり、頼りない感じです。
人間の可聴範囲の中心は中域です。
ぼくたちは、重低音と超高域を捨て、可聴範囲に音を集めて細分化し、バランスを考えなおしました。
すなわち、ベースとギターの音を中域に寄せて、ベースの高域とギターの低域に当たりが出るくらいのトーンとしながら、バスドラとベースは中低域中心に、ギターは中高域中心にすることで、聴感上の音圧を上げつつ、分離感も混じりも調節しやすくすることが出来ました。
これに気がついたのは、小型のアンプ類ではもともとラウドな音の出るものはあまりに音量が出ず、中域といらない高域を中心に出力するものが多かったため、ギター・ベース・ドラムの音質を合わせている際に自然にそうなって来た…という訳です。
さて、そんな発想を盛り込んだぼくたちのカフェライブ、ぜひ遊びにいらしていただければ嬉しいです。
COMMENT