「Line6 Pocket podを中古で買いました」と標題に書きましたが、正確には「(イシバシのポイントで)中古のLine6 Pocket podをもらった」が正しいです(笑)。
アナログ好きで、Line6よりもTECH21(SansAmp)の方が好みなぼくですが、主にラジカセ出力程度の小音量での演奏、特に公園でのゲリラライブの際、もっと器材をシンプルにしたいと思い、このとても小さなpodをポイントでもらうことにしました。
付属品は全てなく、ただ本体だけだったため4980円(円=ポイント)と安めだったため、6000ポイント所持していたので全てポイントで購入出来ました。
付属USBケーブルが無いし、パソコン用の加工システムが使えないのが残念ではありますが、まあ、Line6 podのお試しだと思えば…、タダでもらったんだし良いかな…と思います。
さて、肝心な音の話ですが…。
悪い音では無いと思います。けれどやっぱり、人には向き不向きっていうものは存在するなあ…とは実際思います。
いや、今まで使っていたVOXの小さなマルチよりは品位もある良い音だとは感じます。
けれど、サンズアンプのような「音の出るものはみんなギターアンプにしてしまう」ではなく、「CDに録音済のギターのオーディオ音色で弾く」というような雰囲気に感じます。
いくら硬い音にしても、1枚デジタルの膜をはったむこうに音がある感じで、サンズアンプみたいなダイレクト感はありません。
ただし、SansAmpにはない空間系のエフェクターが付属しているので、このサイズで完全にオールインワン、そこはやはり魅力ですね。
また、SansAmpが「何かのアンプに特徴を似せたSansAmpの音」なのに対し、Pocket podは「デラックスリバーブもメサブギーも、そのアンプを録音するために一般的に加工された音にそっくりな音」です。
世の中を二分するデジタルのLine6(pod)とTECH21(SansAmp)、アンプシミュレーターは本当に好みの問題ですが、現代ではギターはLine6がやや優勢、ベースでは圧倒的にTECH21(SansAmp)が優勢という状況のようです。
ギタリストがLine6 podを選ぶのは、録音に特化して使用しているからではないかと思います。
すなわち、録音済の音を想定した音づくりがしやすく、単体で聴くとやや違和感のある音でも、他の録音物と混じると、きちんと作り込んだ音に聞こえる…という感じではないかと思います。
エフェクターを駆使した録音環境になれた若い方は、生のエレキギターサウンドよりもこの方が実践的なサウンドなのかもしれませんね。
ギターの方でSansAmpファンの人は、Line6 podファンに比べて年齢層が高いように感じます。
要は、「録音用に出来上がった使える音でプレイする」よりも、「オーディオでもラジカセでも、はたまた9Vミニアンプでも、みんなそれなりのギターアンプらしいギターアンプにしてしまう不思議な箱をつないでプレイ」という方が楽しく、さらにそのアンプサウンドを別のエフェクトで録音用の音にしていくことを好んでいるような気がします。
さらに、年寄りはデジタル慣れが若い人よりも疎く、ほんのちょっとのデジタル処理による発音タイミングの遅れに違和感を感じるようです。そんなところからもSansAmpを選んでいるのかなと思います。
その辺、年寄りでなく若い方でもリズム隊であるベーシストは、もともと面倒なエフェクトとか関係なく、ラインのDIとアンプ的な歪み成分をつくり、イコライジングをする道具としての使用だったため、タイミング遅れせずにそれを完璧にこなすSansAmpの方が好まれているのでしょうね。
Line6 podとTHCH21 SansAmpは同様にアンプシミュレーターという分類分けになる器材ですが、SansAmpファンのぼくが今回podを入手したことにより、両者はまったく違う器材であり、何をどうアンプシミュレーションするのかの方法論も結果も異なっていると感じました。
個人的な好みとしてはなんでもかんでもギターアンプに変えてしまうSansAmpですが、出来上がったオケにイメージのある音色でギターを載せるという感覚ではPocket podの方が合っているのだろうな…と思いました。
とりあえず、どんなものか、しばらく使ってみようと思います。
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