メキシコ製フェンダーの最廉価ビギナーズモデル「Fender Player Telecaster」については、税抜6万円台のギターでありながらも、初心者練習用をはるかに超えたクウォリティでかなり実践的に使える音であること、及びとても楽な弾き心地を個人的に感じています。
安価なギターのボディ材では、バスウッドやポプラ等を使う事が多いと思いますが、このギターではアルダー材を使っており、ゴトー製と思われるペグや22フレット仕様、全体的なルックスから、10?12年くらい前のアメリカンスタンダードに追従したギターであると思われます。
なので当時のアメスタ同様に、旧来から思われているビンテージテレキャスターのピキィ~というような音ではなく、もっとムチッとした分離と厚みのある音なのですが、ピックアップの改善からなのか、昔のアメスタよりもガリッとしたエッジのある、よりフェンダーらしいトーンになっているように思います。
また、パーツの上で唯一アメリカ製と違っているメキシコオリジナルと思われるピックアップについては、通常のビンテージタイプと比べると、リアは前述のガリッとした高域がありつつ太くてパワーがあり、フロントは煌びやかでパワーは抑えめになっているようで、ぼくには理想的かつライブ等において実践的な音色を出してくれるものと思います。
3.6kgと重いのがタマニキズではありますが、価格は半分で従来のアメスタ同様に使えるギターとは…本当にビックリ!
しかし、アルダー材のボディとは言ってもアメリカ製モデルとの木材の質は違ってレベルを落としているでしょうし、実際にネック材はメイプルであってもトラスロッドがクルクル楽にまわる柔らかい材でした。
良い音(いろいろなシーンで実践的に使いやすい音)がしてしまう理由はどこにあるのか・・・非常に気になるところですが、ぼくなりにこのギターの良い点を列記し(写真のポイント)、その理由を想像したいと思います。
(1)以前のアメスタよりもガッチリと重そうなブリッジ駒
・音の硬さと太さ(強い音)には少なからず影響していると感じる。
・下のプレートはさほど厚くないので、微妙なバランスがあるのかも・・・。
(2)パーフェロー指板とやや細めで高くて平たなミディアムジャンボフレット
・パーフェロー材はローズウッドに比べて硬くて立ち上がりの速い音。
・繊細な表現力が低下するような太いフレットではない。
・高くて平らなフレットはチョーキングで音詰まりせず、弾き心地もスムーズ。
(3)好みなピックアップ
・リアはガリッとした太さのある高出力、フロントは煌びやかな音質で低出力。
・たぶん現行のフェンダーすべての中で一番好みだと思う。
(4)Cシェイプの割にはVっぽい細いネックグリップ等
・材は現行のUSAもだが、とても良いとはいえないと思う。
・USAのシリーズよりも握りは細く、サテン仕上げのため弾きやすい。
・パーフェロー指板だが、トラスロッドは1970年代メイプル指板同様の入れ方なので、ネックを外さずにヘッドでネック調整ができる。
・もしかしてネックが鳴っているのではなく指板とトラスロッドが鳴っている?
(5)アルダー材ボディーとミントグリーンのピックガード
・高額ギター同様のアルダー材を採用。重いが良く鳴っている。(5ピースくらいか?)
・ピックガードは気分的に1960年代イメージも加味して、年寄りには心地良い。
(6)CTSのAカーブのポッド
・配線は左利き用に逆さになっていたので、右利きと同じ回転にした。
・いつも変更するポッドを最初から採用していたので変更の必要なし。
(7)10年前のアメスタからかわらないゴトー製と思われるペグ
・当時のアメスタに近い音のイメージをもったのにはペグもあると思う。
・チューニングの精度はかなり良い。
(8)ヘッドにFenderって書いてある
・年配者にとってはブランドへの憧れがあり、気分良く弾けます(笑)。
・ネック裏はサテン仕上げだが、ヘッドはグロス仕上げでカッコいい。
(9)ビス穴
・ビス穴が深くて指や衣服に引っ掛けることがない。
そんなわけで、11/23(土)のライブで使ってみようと思います。
最後の主催ライブになるかもしれません。見たかった方はぜひこの機会に・・・。
日時: 11月23日(土) 19:00~
場所: “Sammy’s Hawaiian Café” 東横線白楽駅そば
横浜市神奈川区六角橋1‐10‐2
出演: Hawaiian Groovers / Blanche
料金: 最後のチャージ料無料ライブになるかと思います。
COMMENT