ここのところ原点回帰なのか、使用ギターはSGと決めていたにもかかわらず、1982年頃に買ったテレキャスターを再生させています。
よほどテレキャスターが弾きたいようです。
昨夜、このギターもネックを無理矢理調整しなおして使用可能にしました。
Fenderとヘッドに書いてありますがウソで、1982年頃のESPクラフトハウス製のものです。
通常にはESPクラフトハウス製と言えば当時30~50万円クラスの楽器が主体だった高級品の部類になりますが、これは11万円で購入したものなので、手作りではありながらも高額モデルではありませんでした。
それより、その後にESPが製造することになるダンカンのギターにそっくりだったので、そのプロトタイプだったのかもしれません。
なんらかの都合でかなり慌てて作ったのか、出来も、木材の造りや基本的造りは丁寧なのに、塗装にややダマがあったり、ネックの塗装の乾燥状態に対してフレットを打ち込むのがはやかったのかな・・・と思える指板塗装の盛り上がりもあったりで、ESPにしては粗っぽい仕上がり・・・まるでUSA Fender程度に感じます。
でも、そこが気に入っての購入でした(笑)。
35年前当時、PACOに特注で作ってもらったテレキャスターのボディーが「いかにも高額モデル」というような木目のギターで(先日はそのギターのネックをFenderのギターに組み合わせたのですが・・・)、普通の地味なテレキャスターが欲しかったぼくとしては、この何の変哲もないESPのギターに惹かれたのでした。
また、PACOのテレキャスがローズウッド指板だったのでメイプル指板のものが欲しいとも思っていましたし。。。
正直、テンションがきつくて弾きにくく、トラスロッドもねじ切れ寸前のギターなので、イシバシ楽器に売却を試みた際の査定価格は5千円で、それじゃあもったいないから・・・と売却をやめて持ち帰ったギターなのです。
要は「もう、終わったギター」という烙印を押されたものですね。
弾きやすさは望めません。けれど、今、音を出してみても「音はかなりいい」と感じますし、老朽化しましたがルックスもカッコいいと感じています。
通常のメイプル指板テレキャスターは1952年タイプを基軸としているためにボディー材はアッシュが使われますが、このギターの制作時期だった1980年代初頭はライトウエイトアッシュが希少となっていた時代だったこともあるかと思いますが、メイプル指板仕様は1952年タイプでありながら、ボディー材は1960年代タイプ同様にアルダー材が使われています。
アルダー材ボディーということもあってか、PACOのテレキャスターの圧倒的なヌケの良さには及ばず、突き抜ける高域やゴリッとした硬い中域もなく、しかし、ダンカン・ビンテージピックアップの採用で購入当初からとてもフェンダー的な枯れたトーンのギターでした。そして重量が軽い!
ギターとしては明らかにPACOのテレキャスターが勝っていましたので、1985年までこのギターはサブでした。
けれど、1985年に当時在籍していたバンド"Kenmi MissTones"が解散してからはブルースバンドをやっていたため、きれいにまとまったPACOの音よりも、やや粗っぽい音の割に各音域のバランスがとれているこのESPのギターが重宝し、メインの座は逆転しました。
1993年の途中までメインとして使ったので、結果的にぼくの人生の中で一番長い間メインとして使ったギターとなっています。
見た目はカントリー向きなギターに見えますが、その実、音的にはアルバートコリンズ風に弾いたりするとシックリくるようなハードめなブルース向きギターだったと思います。
いや、PACOのギターよりも歪むのでハードロックにも向いているかと思います。
弾きにくいので握力も下がった自分にとっては厳しいギターではありますが、もうすぐ60歳になると思うと、ぼくは心筋梗塞に糖尿・前立腺炎・歯周疾患やら・・・、ギターは5千円の価値と、ともに老朽化してボロボロにり、最期の時期には一緒に歩みたい・・・という気持ちもややあるようです。
けれど、ボリュームポッドがBカーブで現在の使用においては使いにくいためAカーブに変更したいし、トーンポッドは壊れてしまっているのでトーン無しにして、フロントとリアの単独ボリュームにしたいので、またKEY渋谷店・田辺さんにお願いしなくちゃいけません。
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