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「Blancheが音楽的影響を受けていると思われるものについて」

2022/03/15 00:00

 バンドの曲が、どういう音楽を聴いて(好んで)このような音楽になったのか?と、たまに尋ねられることがあります。
 そこで、自分が考えられる範囲でそのことについて考えてみたいと思います。

 基本はどれかの音楽そのものの模倣ではなくて「ストーリーにあった曲を作る」という手法ではありますが、2005年から・・・特に2011年以降、バンドとして直接参考にしたものは1990年代レニークラビッツプロデュース時のヴァネッサパラディー、1980年頃のフランスギャル。それにスティービーニックス、カーペンターズにちょっとだけシェリルラッドとかが主に参考としているものかと思います。

 2011年からはドラマー無しでオケを使ってライブをやる形態となり、2005~2010年のジブリイメージの歌謡ロック路線とはガラっとバンドイメージを変革し、1980年代のフランスギャルのライブのイメージをモチーフの基としたフレンチロックイメージを加味したいと考えました。
 1980年代のフランスギャル、バンドはスキンヘッドにサングラス、ガタイのいい真っ黒な衣装のイカついオヤジなギター・ベース・ドラム、フランスギャルは真っ赤なワンピースやまるで不思議の国のアリスのトランプの兵隊みたいな白黒のスーツで年齢より遥かに若くて可愛らしい雰囲気(さすが世界最初にして最高のアイドル)、ダンスや、まるでサーカスをスローモーションでやっているような幻想的世界…、そうだな、地中に開いた小さな穴を覗いてみたら、そこには妖精の世界のコンサートがあった・・・みたいな感じで、そのイメージを少しでも持ちたいなと思いました。
 そして、ぼくにはヴァネッサパラディーは現代版ちょっとガラが悪くなったフランスギャルの後継者に感じ、なんとなく、フランスギャルにストーンズを混ぜ込んで1960年代のモータウンのオブラートに包んだサウンドに惹かれました。

 レニークラビッツプロデュース時のヴァネッサパラディーと、カーペンターズは、主に「人形大戦組曲」で参考にし、カーペンターズについては全般的にギターソロについてはトニーペルーソ風というか、一部冗談的に拍子を変えたモロパクりもあります。
 「人形大戦」組曲では全曲トニーペルーソのイメージを加味させながら、カントリー的なフレーズをロックらしく聴かせる事を意識したつもりです。
 でも、カーペンターズイメージという方向は、ぼくが世界で一番好きなギターソロがカーペンターズの「愛にさよならを」のギターソロでしたので、いつの時代も同じように目指す方向性を構成していたのではないか…という気もします。

 その他の単曲で考えると、もともとの好みのアレンジとしてはマリ共和国のイスラム教徒が演奏するキリスト教会のミサ音楽(「吟遊詩人」という曲では、そのミサ曲で弾いているコラという楽器のフレーズをパクってます。Wonder Boys時代には本当にコラの小型のものを使ってプレイしていました。)や、イラン・ケルマンシャー地区のタンブール演奏(あまり今はやりませんが、カポを使って演奏する民族風フレーズでは、そういったフレーズを使っています。「ピーターズシャドウ」等)、シャドウズ(どの曲でもギターソロにはかなり影響があると思います。)、ローリングストーンズ、エルトンジョンなどは自然に好みとして曲への影響があると思います(特にsus4の使い方)、サビのコード展開や転調の仕方などはよくプログレの影響か?と言われたりすることもありますが、実は1970年代初めの青春ロックバンド”ラズベリーズ”の影響が大であって、正直、ギターにエコーかけたがる事以外にプログレの影響はありません(笑)。

 個人的にずっとアンサンブルとして好きなのはスティーブクロッパー&ダックダン(MG's)、グランドファンク、バッドカンパニー、浪人、レッドツェッペリン、ハンプルパイ等が好きですので、バンドのタイトなファンキーさは明らかにMG'sとグランドファンクからの影響はあると思います。
 バッドカンパニーやハンプルパイは、これがロックのド真ん中なサウンドだと自分がイメージしているサウンドなので、ロックという言葉を自分が使う中心にあるものに感じています。

 曲や音楽の本質として大好きでしょっちゅう聴くのはサム&デイヴ、サムクック。
 けれど、高校生の頃に目指していたスタイルのバンドは単純なロックンロールのグラムロックバンドで、スレイド、ジョーディー、シルバーヘッド、スウィートなどでしたが、それらは今でも大好きです。基本的にアッパラパーな脳みそなので、こういう脳天気なロックンロールが演奏していて楽しいです。

 ギタリストとしてリスペクトしてたのはスティーブマリオット、B.B.キング、ワディワクテル、ピーターグリーン、トニーペルーソ、エイモスギャレット、ロビーロバートソン等でしょうか…。音色としてはデイヴギルモアもですね、ぼくはエコー音色が好きだし、リバーブも標準がかなり深めですから。
 でも、今の自分に一番影響を与えているギタープレイは間違いなくカーペンターズのトニーペルーソだと思います。

 そんなわけで、美妃が加入する20年くらい前かな…から考えると、「オールディーズソウルに影響を受けたオリジナルR&Bロック」→「アメリカ西海岸風オリジナルロック」→「音楽ジャンルよりも精神世界(コンプレックス?)を意識しはじめた独自スタイルのロック」→「物語に合わせた組曲アルバムを中心とした挿絵ならず挿し音楽なロック」→「民族楽器を主軸に使った古くて新しいロック」→「技術中心に考えたフュージョン系ロック(民族楽器ばかりだと欲求不満になるので、その解消のため)」→「スティーヴィーニックス風オリジナル」→美妃が加入し「ライト歌謡ロックンロール」→「歌謡ロック風、組曲」→「フレンチロックを意識に加えて組曲をヨーロッパ寄りに」…と変遷してきたこの40年ですが、今の最新組曲「続・人形大戦組曲」では、美妃がこれまで歌ったことが無いジャンルの音楽だけで構成する組曲としたため、音楽性としてはややジブリ風になったエンヤ風、テクノポップ風、スウェーデンポップ風、1990年代に自分たちがやっていたバンド風、ファンキーなソウル風などで構成しました。

 今後はまだやったことのないネオアコースティックみたいな組曲もやってみたいなという気持ちはあります。
 やろうと思っても、気づくと生ギターは苦手なのでエレキギターメインのサウンドになってしまい、なかなかやれませんが…。

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